意外と知らないワークフローの意味と業務の見える化を徹底解説

 2020.08.18  株式会社システムエグゼ

働き方改革が注視される昨今、業務改善の手段のひとつとして「ワークフロー」が注目されています。とはいえ、言葉を耳にしたことはあるけれど、詳しい意味まではわからないという方も多いはずです。そこで今回は、意外と知られていないワークフローの概要や、それを利用した業務の効率化について説明します。

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ワークフローの意味やワークフローシステムとの違い

まずは、ワークフローの基本的な内容や、そこから派生したワークフローシステムの意味について解説しましょう。

ワークフローとは?

「ワークフロー(workflow)」とは、組織内での業務に必要な処理手続きの流れのことです。

また、一連の業務手続きを定義・図式化することを包摂して指す場合もあります。より意訳した「業務フロー」という呼び方もあり、内容はワークフローと同じです。ただし、ワークフローの個々の手順を指す「業務プロセス」とは意味が異なります。

ワークフローの考え方が生まれたのは、20世紀初頭のアメリカといわれています。当時、機械工業化が進むなかで、製造業における業務とリソース配分の効率的な運用が課題となっていました。

ワークフローがビジネス用語として再び脚光を浴びたのは、グローバル化とデジタル化の考えが普及しはじめた1980年代といわれています。とくに、IT技術の急進によって紙媒体に頼った前時代的な業務プロセスを簡略化することが可能になり、いかに効率的なワークフローを構築するかが、ビジネスの競争力に大きな影響を与えるようになっています。

ワークフローシステムとは?

ワークフローを円滑に管理するには、大量の業務プロセスを効率よく処理するためのワークフローシステムが必要です。昨今では、ワークフローの改善といえばコンピューター上での迅速な処理とペーパーレス化を図るケースがほとんどです。ワークフローシステムについても、一般的にITツールを用いて電子化・自動化したものを指します。

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ワークフローの見える化で業務効率改善!

ITツールを活用したワークフローの一番の利点は、業務の流れを「見える化(可視化)」できることです。それまで口伝えや膨大な量の業務指示書を通じて行われていたプロセスをデジタル化することの意義は、時間の短縮や紙資源コストの節約にとどまりません。組織内で発生する多くの課題を解決する手段として、ワークフローの「見える化」はこれからの時代に必須の管理モデルとなっています。

ワークフロー作成にはどんな意味がある?

業務手続きを定義・図式化したワークフローを作成すると、必要な情報だけをシンプルにわかりやすく伝えることができるようになります。ワークフロー作成によって業務が「見える化」されれば、内部統制が容易になったり、新人や異動した社員に手早く業務プロセスを習得させたりすることが可能です。

定型化されたワークフローには、社員の間で業務プロセスを共有しやすくするという効果もあります。それによって、問題点や改良の余地に気づくといった、業務内容に関する議論の深化も期待できます。ワークフローに対するさまざまなアイデアを引き出すことは、業務改善における重要な第一歩です。

図をつかってワークフローを作成することがおすすめ

ワークフローを図式化する際には、できるだけシンプルにまとめることが大切です。文字をできるだけ少なくし、記号を上手に使用して誰が見てもイメージとして業務の手順を覚えられるような書き方が求められます。

ワークフロー作成に当たって意識すべきは、誰がスタートでどの部署の誰が判断や処理をし、そのゴールはどこかを一覧で端的に示すことです。まずは、業務に携わる部署や役職をピックアップし、レーン分けした表を用意します。スタートおよびゴールは、社内の誰かであったり、顧客であったりします。

続いて必要となるのは、業務の「スタートおよびゴール」「プロセス」「判断(分岐)」の3つのプロセスを表す3種類の枠の図形です。どのような図形を用いるかは自由ですが、どこがスタートでゴールなのか、手順のうち判断を要する分岐点はどこか、その間にいくつの手順を踏まなければならないのかをパッと読み取れるようなわかりやすい図表が理想です。

さらに、業務の詳細やマニュアルのリンクなどをサイドに簡潔に併記しておけば、業務の進捗状況や判断の要不要を素早く知ることができます。関連部署に追加で余分な問い合わせをしたり、業務を何度も確認したりする無駄な手間がなくなり、業務の進行もスムーズになります。

ワークフローで無駄なプロセスを洗い出す

1つのラインとしてワークフローを「見える化」すると、省略が可能な業務プロセスが浮き彫りとなります。たとえば、承認を求める担当者が多すぎたり、特定の部署に承認申請が集中しすぎていたりといったルートの問題を改善すれば、業務の時間短縮に加え人的コストや負担の軽減にもつながります。

業務の流れが明確となれば、それに伴って必要な書類のフォーマットの簡素化も図れるでしょう。申請書や稟議書などの作成時間や量も大幅に削減でき、資源コストもカットできます。

書類については、保管場所や保管方法も見直しの対象です。ワークフローの作成によって書類やデータを無駄に大量かつ長期間保存することや、保管場所の分散による紛失のリスクも抑えられます。

ワークフローを活用して経費削減

ワークフロー作成による「見える化」があぶりだすのは、ひと言でいえば業務や書類の重複ないし共有の可能性です。不要なプロセスを削ったり、共有できる書類のフォーマットを統合したりするなど効率化を図ることで、残業時間や人員の削減、ひいては経営のコストカットにつなげることができます。

ワークフローとは?メリット・デメリットを解説

ワークフローという言葉の意味から、ワークフローシステムの機能やシステム導入での効果や注意すべき点まで、ワークフローの基礎知識についてご紹介します。

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まとめ

組織内の業務の流れを意味するワークフローと、それを円滑に管理するためのワークフローシステム。どちらも現代の企業の成長戦略に欠かせない概念ですが、自社単独でシステムを構築・運営するのは、困難ですし非効率です。

電子化および見える化の進むワークフローシステムについても、専用のコンピューターサービスを導入するのが一般的となっています。とくに、紙での申請・決済業務をそのままデジタル化できる機能をもつ「AppRemo」は、プログラミング知識が不要で誰でも使えるおすすめの製品です。申請書のデザインもExcelで行えるので、初めてワークフローシステムを導入するという方はぜひご検討ください。

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