簡単なワークフローシステムの導入とは?
導入でつまずかないための留意点をご紹介(Vol.53)

 2021.06.30  株式会社システムエグゼ

簡単なワークフローシステムの導入とはなんでしょうか。様々な製品を各社が提供している中で、要件も固まりきらずに購入し、使い方も分からず、スタートの段階でつまずいてしまうことはよくある話です。本記事では、読者の皆様がワークフローシステムの導入時につまずくことがないようにその手助けとなるような情報を提供いたします。

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ワークフローとは?

ワークフローとは業務における一連のプロセスを指す言葉です。皆様も、稟議書などの承認を取る際、担当者→部長→本部長→役員など、数人の承認を得て最終決定をもらったことがあると思います。この業務の流れをワークフローと呼びます。

仕事には必ず複数の人が関わっており、人と人との仕事の連携の間には表面上には現れない多くの問題点が必ず潜んでいます。「紙の申請書を用意する時間」、「押印の時間」、「郵送の時間」「業務が忙しく承認が溜まってしまった」、「申請書類を保管する場所がもう無い」、「申請書が紛失するトラブル」、etc…。小さな問題が積み重なって本業の足を引っ張ることはよくある話です。手順を予め決めておかないと、回覧すべき人に書類が渡らない場合や、フォーマットに沿わない書類が作成されるなどのリスクが発生します。こうした業務の流れを効率化するために作られたのがワークフローシステムです。業務の流れをワークフローシステム上に構築することで、システム上で稟議書などの申請書を電子化し、承認された申請書はいつでも確認することが可能になります。「申請者が手渡しで申請書を渡す」、「承認者が判子を押す」、「紙の申請書を特定の場所に保管する」といった業務上の手間を省けます。仕事の流れをスムーズにするために、ワークフローを電子化することは企業に大きなメリットをもたらします。ほとんどの規模の大きい会社ではワークフローシステムが導入されています。

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ワークフローシステム導入の留意点とは?

ワークフローシステムの導入で得られる最も大きなメリットは、業務の効率化です。しかし、ワークフローシステム導入自体に手間がかかってしまっては元も子もありません。そういった状況を避けるためには、自社の運用や必要な要件を満たす機能の有無、導入コスト、そして長く使っていくことを前提とした使いやすさ、の観点を満たしたシステムを選定することが重要になります。

単にワークフローと言っても、開発や品質保証や製造部、サービス等の部門や、同じ社内でも取り扱う製品の異なる事業部門間でも、業務フローは異なります。また、ワークフローシステム導入の目的も、申請・承認手順を従業員が順守できるようにシステム化するため、承認進捗の可視化や各申請書の文書管理など、それぞれの企業のお困りごとによって様々です。これらを総合的に考えて、社内の業務にマッチしつつ、皆が使いやすいと思えるワークフローシステムを導入するには、どのような留意点に気をつければいいのでしょうか。ワークフローシステムを簡単に導入するコツをいくつか紹介していきます。

簡単なワークフローシステムを簡単に導入するポイント

効率化したい業務と導入する目的を明確化し必要な機能を決める

ワークフローシステムに限らず、システム構築の際には「自社が求める機能は何か」という点を事前に細かく決めておく必要があります。運用を開始した場合のイメージを明確にし、必要な機能や操作を想定しておかないと、システム導入後に「この機能がなかった」「よく使う操作がわかりずらい」というような問題が起こる原因となります。必要な機能を決める際には、業務内容を細分化し、1つ1つをどのような機能で操作するかを明確にすることが重要です。
例えば、申請時に参考資料を添付したい、グループ承認や代理承認を行いたい、申請の重要度に応じて決裁ルートを切り替えたい、承認の滞留時にはリマインドを通知したい、のような場合、その機能の有無と操作感を確認します。また、進捗をどのように可視化したいのか、各タスクの成果物を例エクセルなどで一覧表示させたいのか、等の場合もあります。まずは、これら機能要件や目的を精査し、明確化することがワークフローシステムを簡単に導入するための第一歩です。

今までの申請書をそのまま使えること

ワークフローシステムを使い始めると、当然ですが、そのシステムにあった申請フォームを設定することになります。その際、記入欄の配置や配色などのデザインをこれまで慣れ親しんだ書式(紙やExcel)に似せて作成できるかどうかが重要なポイントになります。今までの申請書と同様の申請フォームにすることで、ユーザーの抵抗感や負担を和らげることができ、システムの操作教育不要でスムーズな利用が可能になります。そのためにも、既存の申請書デザインがほぼそのまま使えるような自由度が高いワークフローシステムは、導入を簡単にする1つのコツと言えます。

デモサイトを利用して操作の感触をつかむ

ワークフローシステム構築の際、よくやってしまう失敗例として、購入したシステムが現場の求める要件を満たしていない場合があります。例えば、申請フォームやメニュー配置等のUIの使用感が悪く、業務効率が低下してしまうなどです。そこでお試しいただきたいのが、各社が提供しているデモサイトを利用して、現場のユーザーに申請・承認業務を操作してもらうことです。事前のヒアリングのみでユーザーの意見や要望を完璧に汲み取るのは難しいので、実際にデモサイトを操作してもらったほうが意見の擦り合わせは容易になります。各部署のキーマンを数人集めて実画面で操作してもらい、意見を集めて要件を作り込んでいくという選定過程を挟むことで、要件が明確になり、フィット&ギャップも埋めやすくなります。

まずは一部の業務からシステム化する

ワークフローシステムを導入すると、すべてのタスクや申請業務をシステム上で完結させようとするのは当たり前の思考だと思います。しかし、決裁ルートが複雑でルール化できない業務や、申請フォームが固定化できない場合もあるかもしれません。そのような業務は、あえてシステム化しないことも対策の1つです。業務がルール化でき、要件に応じた機能の有無が整理できている業務からシステム化していきましょう。また、いきなり複雑な申請業務(決裁ルートや申請フォームが複雑でシステム設定に手間がかかるような)から取り掛かるよりは、シンプルな申請業務から、腕慣らしを踏まえシステム化を進めていただくことをお勧めします。

簡単なワークフローの導入とは? まとめ

いかがでしょうか。簡単にワークフローシステムを導入するためには、事前の要件定義が非常に重要です。ポイントは「効率化したい業務や必要な機能を明確にする」「既存の申請書デザインがそのまま使える」「申請・承認業務がデモサイトで試せる」「無理に全ての申請業務をシステム化しないこと」です。いざシステムを導入してから運用でつまずかないよう、このポイントを押さえ、しっかり要件を固めて検討を進めましょう。

システムエグゼの「AppRemo」では、申請書作成はWeb上ではなくExcelで作成できます。普段使っているExcel申請書のデザインがあれば、それをそのまま流用できるので非常にユーザーに親しみやすいワークフローシステムです。もしよければお試しください。この記事が読者の皆様のお役に立てますと幸いです。

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