SAPワークフローに求められる機能 大企業で使うためのポイント

 2023.03.03  株式会社システムエグゼ

日本国内で多くの企業が導入しているSAP ERPには2025年問題と2027年問題がありますが、その違いは何なのでしょう?そして次世代ERP:SAP S/4HANAへの移行方式や、SAPビジネスワークフローの機能にはどんな特徴があるのでしょう?大企業に導入されるケースが多いSAPユーザーに向けて、SAP移行の最新情報とワークフローシステムに求められる機能を詳しく解説していきます。

SAP 2025年問題・2027年問題とは?

SAP ECC6.0のサポート終了期限は当初2025年に設定されていました。これがSAP2025年問題です。しかし日本だけでもSAP ERPユーザーは2,000社以上あると言われており、DX推進やIT技術者不足から、次世代システムのSAP S/4HANAへの移行は「とても間に合わない」という声がSAPユーザーやベンダーから多数届きました。そこでサポート終了期限を2027年に延長するとSAP社が判断しました。これがSAP2027年問題です。

一度延期はされたものの、SAP移行のサポート期限は刻一刻と迫っていると言えるでしょう。2023年からS/4HANAへの移行が本格化するというアンケート調査結果も出ています。SAP ERPユーザーはコンバージョン・移行計画をの検討に早期に取り掛かることをお勧めします。

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SAP S/4HANAの新機能と3つの移行方式

SAP ERPユーザーは大規模システムであるがゆえ移行ボリュームは多く、移行期間の短縮や品質維持は大きな課題となっています。SAP S/4HANAへの移行方式には3つあると言われています。以下簡単にご紹介します。

【SAP S/4HANAへの移行方式】

  1. コンバージョン
    →SAP ECCをS/4HANAにアップグレードし、アドオン開発分を整理・棚卸しながら移行する方式 (通称:ブラウンフィールド)

  2. リビルド
    →SAP ECCのアドオン開発を捨て、S/4HANAにアップグレード後、SAP BTP環境で開発をし直して移行する方式 (通称:グリーンフィールド)

  3. セレクティブ
    →SAP ECCの特定のデータを選択的に移行する方式(通称:ブルーフィールド)

このようにSAP移行は3つの移行方式があります。それぞれの企業に合うSAP S/4HANAへのベストな移行方式を検討してみましょう。

SAP S/4HANAには魅力的な新機能が数多く搭載されています。SAPの新しい開発プラットフォームのBusiness Technology Platform(BTP環境)は、非常に便利なアドオン開発機能です。BTP環境から提供されるFiori(フィオリ)やUI5(ユーアイファイブ)の機能で、画面やロジックのアドオン開発が簡単にできます。Rise with SAP(通称:ライズ)はSAP社が提供するクラウドサービスで、あらゆるビジネスニーズに対応できます。

そしてSAP ERPは数多くのモジュールや周辺システムが存在します。移行期間を短縮し、移行時の品質維持を実現するためにも、SAP S/4HANA移行前に、モジュールや周辺システムの移行に着手する方法も検討しておいた方がいいでしょう。その中の代表的な移行対象のシステムのひとつがワークフロー(電子決裁)システムです。そこで、まずSAPビジネスワークフローについてご説明いたします。

SAPビジネスワークフローの機能

SAPビジネスワークフローは、SAPが提供するワークフローシステムです。SAP S/4HANAとの親和性は高く、様々な機能が統合されています。例えば、SAP S/4HANAのモジュール機能と組み合わせて、ビジネスプロセスを作成することができます。またSAP組織管理を使用しているユーザーは、そこに登録した組織構造を使用して個々のステップを実行・設定ができます。つまり既存のトランザクションや機能が使用され、それらの機能に変更が加えられることはないのです。

SAPビジネスワークフローは機能も充実しています。例えば、期限監視モニタを使用して、ワークフローのステップの期限が超過するたびに、個別の対応ができます。また、ビジネスワークプレイスでワークフローに関する情報を受け取れたり、ワークフロービルダ ではワークフローを表示し変更したりすることもできます。

SAPビジネスワークフローには3つのカテゴリーの機能があり、イベント登録、SAPタスク管理、SAPワークフロー管理を、利用ユーザーは簡単に利用できます。SAPビジネスワークフローはSAP S/4HANAとシームレスに連携し、承認プロセスの効率化、ペーパーレス化、コスト削減を実現できるのです。

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SAP Business Workflow/WebFlow

ワークフローに求められる機能

SAP S/4HANAとSAPビジネスワークフローが連携すれば、導入効果や様々なメリットが出せることがわかりました。しかし、SAP S/4HANA導入企業のすべてがSAPビジネスワークフローを使用しているわけではありません。つまり、それぞれの企業の状況やSAP連携の有無に関わらず、他社のワークフローシステムを使用しているケースがあるのです。

実はこのような他社製品のワークフローシステムとSAP S/4HANAを利用している企業は少なくありません。そこで、SAP製品ではないワークフローシステムをご紹介いたします。

AppRemo(アップリモ)は株式会社システムエグゼが提供するワークフローシステムです。SAP S/4HANAは社員数が多く、大企業で利用されるケースが多いです。AppRemoはワークフローシステムを「申請者」「承認者」「システム管理者・業務管理者」で想定される利用シーンに合わせて開発されているところが、大企業に合っていると言われています。

【大規模ユーザーの利用シーン(例)】

  • 申請者
    申請者が申請書雛形を間違えて、申請・承認業務のやり直しになったり、申請書の承認状況がわからず管理部門に確認依頼をしたりすると、業務効率が落ち、意思決定スピードの低下につながります。そこで申請者は申請書雛形を間違えないように正しく選ぶことができ、申請後の申請書の承認状況が的確に把握できるようになっています。

  • 承認者
    承認者は申請者からの申請が毎日たくさんきます。どの申請書が承認済か未承認かわからなくなるようであれば、承認モレや承認スピードが落ちてしまいます。そこで承認者は申請者からの申請書状況は一覧で見れることで、承認状況がわかりやすく把握できます。また電話やメールで確認したい内容が、チャット機能で気軽に質問・回答のやり取りができるので、承認の効率が向上します。

  • システム管理者・業務管理者
    IT部門のような専門知識を持った人しか管理ができないワークフローシステムだと、システム管理者に申請書フォームの作成依頼が頻繁にくるので多忙になり、作成作業が滞ってしまいます。

    業務管理者は最終承認後にエクセルで申請書台帳を作らなければならないワークフローシステムだとすると、台帳を作成する手間がかかり、効率が悪くなります。そこで現場でも申請書フォームの作成ができる機能や、申請・承認業務を管理できデータ集計や出力が柔軟に行える機能があります。     

このような大企業の利用シーンを想定されたワークフローシステムがAppRemoであり、誰でも使いやすいワークフローを目指しています。そして誰でも使いやすいワークフローであるための代表的な機能が「現場で申請書フォームが作成できる機能」です。

内部統制を高め、誰でも使いやすいワークフローがある

一般的なワークフローシステムの申請書フォームの作成は、Webフォームで設計されます。Webフォーム設計のワークフローシステムは専門的な設定作業を覚えなければなりません。例えば、・フォーム設計のための項目には、テキストボックス・数値・プルダウン・ラジオボタン・日付などの部品を、ひとつひとつの申請書に設定する必要があります。データベース設定作業もあり、覚えなければならない専門的な機能が多いのです。

専門的な作業だとITスキルのある人が担当しなければなりません。これでは専門知識を持った人しか管理やメンテができないワークフローシステムになっていまいます。担当者の異動時や退職時の引継ぎに困るケースも出てくるでしょう。これでは誰でも使いやすいワークフローとは言えません。

AppRemoは「現場で申請書フォームが作成できる機能」を持っているワークフローシステムです。誰でも使いやすいワークフローであるポイントは、Excel(エクセル)フォームで申請書が簡単に設計できるところです。エクセルはどんな企業に慣れ親しまれたツールですので、使いやすさは折り紙付きです。

エクセルを使い、申請書フォームが設計・作成できるメリットはたくさんあります。エクセルフォームは専用作成ツールではありませんので、部品設定やデータベース設定などの専門的な作業は少ないです。つまりエクセルフォームを使い申請書フォームを作成する時は、ITの専門知識は不要です。よって情報システム部門ではなく、現場(各事業部門)で申請書のフォーム設計ができるのです。こうすれば、迅速に申請書フォームの作成ができます。

このような運用が大企業に向いている背景には、大企業のワークフローシステムは、いきなりすべての申請書がシステム化されるわけないという部分にあります。ワークフローシステムが導入された後も現場ではエクセルの申請書が残り、運用させながら徐々にワークフローシステム化されていきます。その申請書の数はどんどん増えていくのでかなりの申請書数になります。そこでエクセル申請書をワークフローシステム化したい時でも、現場で使っているエクセルをそのまま申請書にできるのです。しかも情報システム部ではなく、現場(各事業部門)でワークフローシステムの申請書フォームが作成できるようになるのはスピードアップにつながり、情報システム部門の負荷が下がるので良いことです。

しかし、ここでひとつの疑問が出てきます。それは申請書フォームの作成を現場に任すと「統制と管理ができるのだろうか?」というポイントです。どんな業務システムでも現場(各事業部)に任せるときの問題は「内部統制と管理強化」です。つまり、現場で申請書フォームが作成できるワークフローシステムに変わると、「統制と管理」ができなくなるのではないか・・と情報システム部門は危惧してしまいます。

AppRemoはこのポイントについては対応しています。現場で申請書フォーム作成をした後に、情報システム部門や管理部門で最終承認をしてから、現場にリリースできるからです。このような運用であれば内部統制面から見ても問題はありませんし、申請書フォーム作成の迅速化につながります。「内部統制と管理強化」は広義な範囲ではありますが、このポイントについては大企業でも「統制と管理」が実現できて、申請・承認業務に利用できるのはないでしょうか。

まとめ

「SAPワークフローに求められる機能 大企業で使うためのポイント」と題して、ご説明してまいりました。SAP2025年問題・2027年問題やSAP S/4HANAの新機能、そして3つの移行方式があることがわかりました。SAP S/4HANAと連携するSAPビジネスワークフローの機能には特徴がありました。そして大企業のワークフローに求められる機能は、内部統制を高め、現場が使いやすいワークフローシステムが良いことも理解できたと思います。

これまでのエクセル申請書がそのまま使えて、専門的なスキルは不要のワークフローシステムのAppRemoは日本人にピッタリであり、大企業でも効果を発揮できるのはないでしょうか?AppRemoに関する詳しい資料をぜひダウンロードいただき、ご覧いただければ幸いです。

本記事は2022年12月22日の情報を基に作成しています。SAPサービスに関する詳しいお問い合わせは、参照元URLからお問い合わせください。

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