内部統制の強化・業務改革でワークフローの導入がおすすめの理由

 2020.09.02  株式会社システムエグゼ

企業内でのトラブルを防ぐためには内部統制の強化が欠かせません。ワークフローシステムの導入は、内部統制を強化するだけでなく、業務改革につながります。本記事では、内部統制とは何か、なぜ強化しなければいけないのか、またワークフローシステムの導入によって内部統制が強化できる理由について説明します。

そもそも内部統制とは?

「内部統制」とは、企業の業務を適正に推進するために、経営者や全従業員が遵守すべき社内ルールやプロセスのことです。たとえば、企業の中には、職場のパソコンを無断で自宅に持ち帰ることを禁止しているところもあります。情報漏洩リスクを回避するためであり、内部統制における社内ルールの一例です。内部統制と混同されやすいのが「コーポレートガバナンス」ですが、こちらは社外のステークホルダーの利益を守るための取り組みのことです。内部統制はあくまで組織の内部において適用される制度であり、この点においてコーポレートガバナンスとは明確に異なります。

内部統制の4つの目的と6つの要素

内部統制を理解するうえで、欠かせないのが4つの目的と6つの要素です。まず、4つの目的について見ていきましょう。1つ目は、「業務の有効性及び効率性」です。過重労働などを防ぎ、人やモノ、コストの活用を合理的にする目的があります。2つ目は、「財務報告の信頼性」です。

決算書が適切に作成できるプロセスを整え、財務情報の信用性を確保することを目的としています。3つ目は、「事業活動に係る法令等の遵守」です。経営者や全従業員に法令や企業倫理など守るべきルールを遵守させることを目的としており、現代社会においてはもっとも重視すべき考え方です。最後の4つ目は、「資産の保全」で、資産の取得や利用を正当に行うことを目的としています。

さらに、これら4つの目的は、「統制環境」「リスクの評価と対応」「統制活動」「情報と伝達」「モニタリング」「ITへの対応」という6つの要素によって機能しています。

内部統制を強化するべき理由・メリットとは?

内部統制を強化することによって、企業のビジネス基盤もより強固なものとなります。具体的には、次の4つのメリットが挙げられます。

業務内容・財務状況の可視化と把握ができる

現場の業務を含め、ルールを整備することによって、あるべきフローに沿って業務が推進されるようになります。業務フローも可視化されるので、マネジメント側としても、達成に至るまでのプロセスを把握できます。現状フローにおける課題も見つけやすくなるはずです。また、内部統制の強化は、財務状況の可視化にもつながります。経営の根幹に関わる、売り上げや利益、損失などの数値を常に把握できるようにすれば、迅速な経営判断が可能です。結果的に、経営の客観性を高め、企業の倒産リスクを軽減させます。

その申請、まだ「紙」運用?エクセル申請書をそのままワークフローで使いたいあなたに

社内ルール・ガイドラインの整備ができる

社内ルールやガイドラインの整備は、内部統制を強化するうえでのファーストステップです。内部統制の強化を機に、社内のさまざまな制度を一気に見直すことができます。つまり、風土改革の実現も夢ではありません。社員の判断基準が統一され、社内の意思決定のスピードがアップするのも大きなメリットです。仕事の属人化も減るので、誰が担当しても同レベルのアウトプットが出るように標準化されます。迷ったときに社員の手引きになるルールやガイドラインの存在は、人材育成の現場でも役立つはずです。

不正やミスを招くルールなどのリスクを減らせる

内部統制の強化によって、企業が享受できるもっとも大きなメリットは、不正やミスのリスク軽減です。内部統制が徹底されていれば、書類の改ざんや不正、情報漏洩などを未然に防止できます。ネット時代の現代において、企業にこれまで以上に厳しいリスク管理が求められていることは言うまでもありません。社員による不正は、あっという間にSNS上で拡散される可能性も高いので注意が必要です。さらに、発覚後の対応に失敗すると、簡単に回復できないほど企業のブランドイメージが傷つくケースもあります。定期的に、社内でコンプライアンス研修を実施し、社員ひとり一人に法令順守の意識を浸透させていくことも大切です。

社員のモチベーションや全体の業績向上が期待できる

内部統制の強化には、業務の効率性を高め、社員のモチベーションをアップさせる効果も期待できます。業務プロセスの改善・最適化が進めば、おのずと仕事の生産性も向上します。また、マネジメントにプロセスも含めて評価してもらえるので、人事評価への納得感も高まるでしょう。労働リスクも可視化され、36協定の遵守、過重労働の防止も徹底されるので、社員の健康不調も未然に防止しやすくなります。社員が生き生きと働ける職場環境が実現できれば、士気が高揚するとともに、部門間の協力も円滑に進むようになり、結果的に企業の業績を押し上げます。

ワークフローシステムの導入で内部統制を強化できる

そもそもワークフローとは、「申請」や「承認」など、企業におけるさまざまな業務上必要な手続きの流れのことです。統一したルールに従って業務ごとのフローを明確に定義していくことで、内部統制が強化されます。ワークフローシステムとは、フローの明確化を実現するためのツールです。ただし、ワークフローシステムの種類は多岐に渡ります。いざ導入するとなると、どれが良いのか迷ってしまうかもしれません。内部統制の強化が目的であれば、すべてを電子化できるシステムの導入をおすすめします。

電子化できるものを選べば、さまざまな申請業務に際しても、内容ごとに承認者や決裁者が自動的に設定され、適切なフローが構築されます。申請書のひな形もダウンロードできるので、起案までの流れもスムーズです。決裁までのフローもすべてリアルタイムで可視化されます。

決済が終わった申請書も自動的に保管されるので、改ざんの心配もありません。強固なセキュリティ対策を施しているシステムを選べば、情報漏洩のリスクも軽減できるでしょう。第三者による監査が入った場合も、求められたデータをすぐに検索・提示できるので、企業の透明性を証明できます。

ワークフローシステムの導入はその他にもメリットがたくさんある

ワークフローシステム導入のメリットは、内部統制の強化だけではありません。さまざまなメリットがある中でも、特に重要なのは「コスト削減」「業務のスピードアップ」です。

まず、ペーパーレス化によって、紙の購入費や印刷代、通信費や輸送費などの「コスト削減」が可能です。申請書のファイリングなどにかかっていた人件費や保管スペースの管理費も不要となります。

次に、システムにアクセスできるネット環境さえあれば、自宅や外出先などからいつでも申請・承認可能です。さらに、承認依頼の通知メールや滞留中の申請への催促メールで、承認漏れを防ぎます。

結果的に、人間関係に余計なストレスを与えることなく「業務のスピードアップ」を図れます。コスト削減を達成でき、さらに申請から承認までのスピードをアップできれば、その分だけビジネスチャンスも広がるのです。

ワークフローとは?メリット・デメリットを解説

ワークフローという言葉の意味から、ワークフローシステムの機能やシステム導入での効果や注意すべき点まで、ワークフローの基礎知識についてご紹介します。

ワークフローとは?メリット・デメリットを解説

ブログ記事を見る

まとめ

企業が社会的信用と企業価値を維持・向上させていくためには、内部統制システムの構築が不可欠です。加えて、ワークフローシステムを導入すれば、内部統制を強化できるだけでなく、コスト削減と業務のスピードアップも実現できます。ただし、内部統制を徹底するためには、社員の協力が不可欠です。システムを導入する際には、社員に負担をかけずに業務を効率化できる「AppRemo(アップリモ)」がおすすめです。使い慣れたExcelと連携でき、不明点があった場合には自宅や外出先からすぐに質問できるチャット機能も備わっています。テレワークにおける業務の停滞などに悩んでいる場合にもぜひご検討ください。

ワークフロー、申請・承認業務の理想形をイラストで解説

RECENT POST「ワークフロー(申請業務)」の最新記事


ワークフロー(申請業務)

ワークフローとは? ワークフローシステムの役立つ機能や導入方法まで解説

ワークフロー(申請業務)

ワークフロー専用システムとkintone(キントーン)の併用ポイントとは? (Vol.70)

ワークフロー(申請業務)

SAPワークフローに求められる機能 大企業で使うためのポイント

ワークフロー(申請業務)

Teamsを活用したワークフローシステムの利便性とは?(Vol.69)

内部統制の強化・業務改革でワークフローの導入がおすすめの理由
新規CTA 業務の悩みを部門別に解決! ワークフローシステムで業務改善!

RECENT POST 最新記事

ブログ無料購読のご案内

RANKING人気記事ランキング