ここ数年、法人におけるワークフローシステムの導入が加速しています。これまでワークフローシステムは従業員の多い大企業が導入するものというイメージがありました。しかし昨今は中小企業にもどんどん導入が進んでおり、もはや業務システムとして必須のしくみになりつつあります。本ブログではそもそもワークフローでの申請、承認とは何なのか、システム導入によってどのような効果があるのかを解説していきたいと思います。
テレワークでも申請承認、ワークフローシステムとは
ワークフローシステムという言葉が一般普及してから、10年ほど経つでしょうか。しかしながら勤務先の会社で導入されておらず、使ったことがない方からするといまいちピンとこないですよね。どのような会社にも、稟議を起案して、上司に報告して承認され、その上司がさらにその上の上司に報告して承認され、最後は取締役が決裁するというようなケースがあると思います。この承認及び決裁の流れをワークフロー言います。この時、稟議書には各承認者のハンコと押印日が入るものですが、ワークフローシステムはこれをWEB上で、インターネットを介して実現するというしくみです。稟議の他にも各種申請書、届出書、報告書、お客様へ提示する見積書作成などにもワークフローシステムが活用されています。申請者、起案者はパソコンで書類を作成し(これは紙で回す場合と同じですね)、そのままワークフローシステムにアップロード、承認者を指定して申請します。承認者はパソコンやスマホで承認依頼の通知を受け取り、システム上で申請内容を確認、問題なければ承認します。申請内容に不備や疑義がある場合にはコメントを付けるなどして申請者に差し戻すことが可能です。承認や差し戻しのタイミングで、いつ、誰が行った行為なのかがシステム上に記録されます。このように、紙に出力する必要がなく、押印する必要もなく、対面でのやり取りも必要ありません。テレワークニーズにもぴったりのしくみですよね。ニーズの広がりに合わせてリーズナブルな製品も登場し、会社規模の大小を問わず導入が加速しているというわけです。
WEB承認で業務効率UP!
承認行為がWEB承認になるとどのような効果があるのでしょうか。まず、承認スピードが大幅に上がります。紙での押印の場合、申請者と承認者が同じ場所へ出社している必要があります。上司が出張中でハンコがもらえない、店舗勤務の方は本社へ出社しないと申請書を渡せない、このような問題はWEB承認で解消されます。申請者はいつでも自分のタイミングで申請が可能になります。承認者は、例えば新幹線の中でも承認ができるようになります。差し戻しもワンクリックで可能になり、さらに修正点の指摘もシステム上にコメントを記載する形になりますので、会ったときに伝えよう、というような時間的ロスや手間もなくなります。申請者も承認者も、自身が関わる申請が今どこまで進んでいるのかをシステム上で確認できるようになります。すなわち、あとどのくらいで承認が完了するのか、大方の予測を持つことができるようになるわけです。自分の申請がどこで滞っているのかがわかるようになったり、止めている承認者へ早く承認してもらうように(さりげなく)通知を送れたりする機能もあります。
紙がなくなってスペース効率UP!
ワークフローシステムを導入すると、紙を出力することがなくなります。稟議の場合、稟議書そのものの他、添付ファイルとして書類や画像まで、それなりの量になることが想定されます。紙代、印刷代、保管倉庫での保管費用、移送費用など、ばかにならないコストがかかっているのではないでしょうか。オフィスで紙を保管しているケースでも、例えば今日の東京都中央区の平均坪単価は2,800万円程度ですから、そのスペースの一部でも書類が占有しているとしたら、これはもったいないという話になります。システム導入により紙がなくなれば、これに関わるコストから解放され、紛失のリスクも少なくなり、またほしい時にほしい情報にアクセスすることが可能になります。これは、現在ワークフローシステムを導入していない企業様にとっては大変大きなメリットだと思われます。導入検討の際には是非コスト比較していただきたいと思います。
WEB承認ワークフローへの移行過程で業務整理
紙での承認をWEB承認へ移行する際、これまでアナログでやっていた作業をシステム化することになるので、少なからず業務に変化が生じます。その過程では現状の申請書の手続きや、これまでのビジネスの手順において様々な問題点が発見されることが多いです。例えば、時間がないので本来の手続きをショートカットした決済の存在であったり、日付に関わる矛盾であったり、ルールそのものが明確でない業務があったりというものです。これらの問題点を整理、改善する過程は一見面倒な作業ではありますが、実は業務を本来のあるべき姿に近づけていくという観点では非常に重要です。WEB承認への移行を終えた企業様では、職務権限、役職規定、業務フローが整理され、正しく、高効率な組織へ変化しているケースが少なくありません。
内部統制、監査対応にも効果あり
内部監査や外部監査の際に、求めに応じて様々な書類を準備したり、後から提出することになったり、多くの企業様が時間を費やされているのではないかと思います。こんな時も、ワークフローシステムが運用されていれば、検索機能で過去の書類にスピーディにアクセスできます。多くの監査では、誰が起案したのか、誰が承認したのか、それはいつのことだったのかという事項が重要視されます。WEB申請、WEB承認であれば、信頼性の高い電子の証跡が残されており、それを監査対応用に、必要とあらば紙で出力する機能があったりもします。システムで固定化、見える化されたフローを経て決裁されていますので、改ざんや不正を抑止する効果も期待できますね。
WEB承認ワークフローで得られる業務メリットとは?まとめ
今回はそもそもワークフローとは何なのか、システムとして導入するとどのような効果、変化があるのか等の方法をご説明させていただきました。ワークフローシステム導入、WEB承認への移行は業務効率を上げる効果があることはもちろんですが、それだけではありません。説明の中にあったように、文書管理システムとしての側面や、業務のあるべき姿をデザインすることに役立ったり、内部統制を強化する効果などもあるのです。申請者の業務が楽に、効率的になるだけではなく、承認者や、管理部門、または経営面でもメリットのあるシステムであるということができると思います。このブログをお読みいただき、ワークフローシステムの有用性を感じていただけたら大変うれしいです。さらに当社の、AppRemoをお試しいただけるようなきっかけになりましたらそれは筆者にとって望外の喜びでございます。ご検討の際は、是非お声がけください。
- TOPIC:
- ワークフロー(申請業務)
- 関連キーワード:
- 申請・承認業務