ワークフローを改善するには?システム導入による改善事例も紹介

 2020.08.18  株式会社システムエグゼ

組織における業務の一連の流れを意味するワークフロー。デジタル化やグローバル化、さらには働き方改革の波を受けて、近年このワークフローの見直しによる業務の効率化が重要視されています。実際にワークフローの改善を図るにはどのようにすればよいのか、システム導入の事例を交えて紹介します。

紙媒体でのワークフローの3つの問題点

稟議書や申請書など、従来のワークフローでは紙媒体に印鑑での承認を受けて回るというのが一般的でした。電子化・自動化の進む今日では、こうした紙ベースでのワークフローについて多くの面で非効率な点が指摘されています。まずはその問題点を3つの観点から分類して概説します。

書類に関する問題

数ある申請書類のなかから、求める書式のものを探すのは、それだけで手間と時間がかかります。途中で書類の間違いに気づいたら、改めて取り直さなければなりません。

また、書類のフォーマットが古くなっていた場合、紙の書類ではその都度作成し直してプリントアウトする手間も生じます。

申請・承認の問題

紙媒体では、実際に申請書が承認者の手元になければ承認が受けられません。担当部署が離れている場合は、持参したり郵送したりするためのコストが発生します。

承認ルートが不明確なフローでは、承認権者を調べる労力や時間がかかるのも問題です。相手が不在であれば、戻ってくるまで待つよりほかなく、業務の停滞を招くおそれもあります。

変更・修正の問題

手作業での記入には、ミスが生じる可能性があります。紙媒体の書類では、修正や変更のためにわざわざ一から書き直さなければならないことも少なくありません。

いちいち書類を差し戻したり送り返したりといった時間のロスも、看過できない手間となります。そもそも、紙の書類はチェックも人の目で行われるため、誤りを見過ごしてしまう可能性もあります。

その申請、まだ「紙」運用?エクセル申請書をそのままワークフローで使いたいあなたに

ワークフローの問題を改善するワークフローシステムとは?

ワークフロー改善のカギとなるのが、いわゆるワークフローシステムです。ワークフローシステムは、作業の流れを図式化・可視化し、コンピュータに組み込むことによって紙媒体に頼らないスムーズなワークフローを実現するものです。

かつては導入に多大なコストを要しましたが、近年ではクラウド上で管理や処理ができるようになり、ワークフローシステムが広く採用される大きな要因となっています。スマホの普及により、どこからでもダウンロードや提出、承認が行えるようになったのも、ワークフロー改善の潮流を強めています。

最近のワークフローシステムでは、扱いやすさや柔軟性も大きなポイントです。製品によっては、さまざまな申請書やフローチャートをマイクロソフトのExcel(エクセル)やPowerPoint(パワーポイント)など使い慣れたソフトウェアで作成することもできます。各種テンプレートを利用すれば、紙媒体のように一から作成する手間も省けます。

ワークフローシステムでどのように改善されるのか

実際に、ワークフローシステムを導入することで業務はどのように変わるのでしょうか。ワークフローシステムのメリットを挙げながら紹介します。

ペーパーレス化で書類の一括管理・コスト削減が可能

ワークフローシステムでは書類をすべて電子化して処理するため、ペーパーレス化を図ることができます。用紙代やプリント代を削減できるだけでなく、膨大な量の紙媒体の書類を保管するスペースや人的コストもカットできます。

また、紙の申請書をその都度探したり、承認者に送付したりする手間がなくなるのも大きなメリットです。紛失や行き違い、誤記入といった人的ミスのリスクも減らせます。

承認・申請作業における余計な手間が省ける

申請から承認まで、すべてのプロセスをシステム上で完結できるので、決裁までの時間を大幅に短縮できます。修正や差し戻しなどもデータのやりとりで済み、いちいち紙の書類を往復させる必要がありません。

出張や営業など出先でも承認を受けられるので、上司や担当部署をわざわざ訪ねたり、承認印を待っていたりといった無駄な時間も省くことができます。業務のスピード向上だけでなく、提出した書類がどこの段階にあるのか明確にわかるのもワークフローシステムの魅力です。

内部統制やコンプライアンスが強化できる

システム上で承認ルートを一元管理することにより、申請の流れを可視化できるのもワークフローシステムの重要な効果の1つです。紙媒体で起こりがちだった、代理承認や独断といった曖昧な決裁ができなくなり、内部統制とコンプライアンスの強化につながります。

証跡や決済情報もシステム上にしっかり残るため、情報がきちんと必要な人に届いているのかどうかもフローチャートで容易に確認できます。

ワークフローシステム導入による業務改善事例を紹介

最後に、ワークフローシステム導入によって業務が改善された実例を2つ取り上げます。

1つ目の大手駅ビル運営会社では、ペーパーレス化をもっとも重要な課題の1つに挙げていました。社員にタブレット端末を支給するなどの方法を試したものの、それだけでは目立った効果は出なかったため、ワークフローシステムの導入を決めました。エクセルのVBAやマクロといった機能を利用して各種申請書を作成し、ペーパーレスだけでなく決裁のスピードアップにも成功しています。

2つ目は、紙やパッケージングの専門商社です。こちらの会社では、部署を行き来したりファックスや社内便でやりとりしたりといった、社内申請の時間と労力が大きな負担でした。ワークフローシステムの導入後は書類の回付や管理の必要がなくなり、申請書1枚あたり14分もの時間が節約できました。生み出された時間はコア業務に回すことができるようになり、業務効率も大きく改善しています。

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まとめ

ワークフローシステムを導入すれば、紙媒体で行われていた申請作業をデジタル化・自動化し、業務の効率改善やコストカットを図ることができます。近年では、パワポやエクセルで簡単にフローチャートを作成できる製品や、無料の追加機能が充実している製品もいろいろリリースされています。

なかでもシステムエグゼの「AppRemo(アップリモ)」は、専門の知識がなくても扱いやすく、自由度も高いおすすめ商品です。ワークフローを改善するなら、ぜひワークフローシステムの導入を検討してみてください。

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