エクセルやワークフローシステムを使って
入力作業ミスを防止しよう(Vol.41)

 2021.03.31  株式会社システムエグゼ

入力作業ミスは程度の差があれ、人が介入すればどのような状況でも発生します。些細なミスがインシデントの原因につながることも少なくありません。意識をもっていればある程度は防止できますが、完全に防止することは不可能と言えます。どんなに気をつけていても「ミスは発生する」ということを常に念頭に置き作業を実施することが大切になります。どのような対策をすれば防止できるのかを一緒にみていきましょう。

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入力作業ミスがおこる背景

入力作業ミスは、数字を多く入力してしまう桁数ズレ、隣同士の数字を逆に入力してしまうミス、一見とても似ている0(ゼロ)をO(オー)に間違えるミス、半角で入力しなければならないところを全角で入力してしまうミス、本人の思い込みによるミス、作業者と指示者との認識齟齬によって起こるミスなど様々な状況で発生することが想定されます。また、複数人で同じファイルを時間差で編集した場合、前の人の作業を誤って上書き入力してしまうこともミスのひとつに当たるでしょう。こういった入力作業ミスを未然に防止するには、どのような手立てがあるのでしょうか。

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入力作業ミスの防止策

入力支援のソフトウェアを使用する

外部のソフトウェアや、OSに入っている機能を使用する方法があります。

  • ATOKやGoogle日本語入力などのソフトウェアを利用する
  • よく使う文字や、変換にすぐ出てこない文字は、辞書登録をしておく

ATOKは昔からある入力支援ソフトで根強い人気があります。Google日本語入力も優秀です。まずは無料のGoogle日本語入力を試してみると良いでしょう。

エクセルの「データの入力規則」を使用する

「データの入力規則」を使うと様々な入力ミスを未然に防ぐことができます。

  • 整数のみを入力させる
  • 整数と小数のみを入力させる
  • リストで入力させる
  • 日付のみ、または特定の日付だけを入力させる

ほかにも、条件を組み合わせて書式を変更し、入力者に注意を促すなど複雑な制御がおこなえます。

エクセルの「シートの保護」を利用する

「セルのロック解除」と「シートの保護」を組み合わせて、入力してはいけない部分に保護をかけ、入力ミスを防止することができます。

エクセルの「ウィンドウ枠固定」を使う

一覧表を入力する場合、データ量が多いと行や列の見出しの部分が見えなくなります。「ウィンドウ枠固定」機能を利用し、見出しが常に表示させることをおすすめします。入力ミスが見つけやすくなり、シートの先頭へ行ったり来たりする手間も省けます。

エクセルのコメント機能を使用する

セルに、注意事項を記載したコメントを設定することができます。常にコメントを表示させ、目を引く背景色にしておくと、入力者や確認者に注意を促すことができます。

エクセルの置換や関数を利用する

同じ値を何度も入力することがあると思います。実は入力した文字が間違っていた、変更があった場合は、置換機能を使用すると再入力時の入力ミスを防止できます。また、文字の両端にスペースをつけて入力してしまった場合は、TRIM関数を使うと簡単にスペースを取り除くことができます。

エクセルで未入力を防ぐ

エクセルの選択オプションを使うと、たくさんのデータの中から未入力項目を探すことができます。空白を見つけたい行や列、またはセル全体を選択し、リボンの「検索と選択」から「条件を選択してジャンプ」をクリックします。選択オプションダイアログで「空白セル」を選択し、OKをクリックすると、空白セルが選択された状態になります。背景色などをつけて探しやすくするといいでしょう。

複数人で確認する

自分で気づかないミスは、人に見つけてもらうのが良いでしょう。人により確認する観点が異なるので、2~3人でチェックを行なうと安全です。しかし、他の人が見てくれるという安心感で、チェックが甘くなるケースも無視できません。いい加減なチェック作業をしてしまうと、手戻りが発生し、時間の無駄となってしまいます。それぞれが責任をもってチェックを行なえる仕組みづくりが重要となります。

複数人でのチェックが難しい場合

複数回にわけて確認すると効果的です。

  • 1回目、画面で入力したところを確認する
  • 2回目、あらかじめチェックリストを用意し、チェックリスト通りに丁寧に確認する
  • 3回目、時間をおいてから確認する

声が出せる環境であれば、指差喚呼(指差しと声出し)もおすすめです。

習慣などで防止する

頭がぼーっとしていたり、注意力散漫になると、入力ミスが発生しやすくなります。普段から睡眠を充分にとり頭がスッキリした状態で作業に挑む、大事な入力作業は午前中に済ますなど、生活リズムや作業スケジュールを見直すのもひとつの手です。

ワークフローシステムを使って入力作業ミスを防止する

色々なワークフローシステムがありますが、ご自身でカスタマイズできる製品には、入力作業ミスを防止するためのチェック機能が搭載されています。項目を必須にする、桁数制限、数値以外を入力させない、といった制御を入れることができます。

テレワークフローシステム「AppRemo(アップリモ)」を使った入力チェックをご紹介します。

データ型を設定し、入力作業ミスを防止する

AppRemoでは、データベースに取り込む項目は、あらかじめデータ型の指定が必要です。数値型を指定した項目に数値以外の値を入れると、申請時にエラーが表示され、入力ミスによる申請を防止できます。

データ型を設定

必須チェックを設定する

入力項目に必須チェックの指定や、初期値を差し込むことができます。エクセルの入力規則と併用するととても効果的です。

必須チェック

複写申請・引用申請を利用する

複写申請機能を使用すると、元と同じ値を複写し、申請を出すことができるため、同じ値に対する入力ミスを防止できます。また、引用申請機能を使用すると、転記ミスを未然に防ぐことができます。あらかじめ引き継ぎたい値を管理者が設定しておくことで、申請者は単純なボタン操作により、申請書から申請書へ値を転記することができます。

複写申請

承認者編集機能で過去の履歴をチェックする

承認中、承認者が申請書の値を上書きした場合でも、変更履歴を追うことができます。データベースに値を登録する設定をしていると、登録された値の変更を申請書画面で確認することができます。また変更前の申請書をダウンロードすることも可能です。

承認者編集機能

承認グループ機能を使って複数人で確認する

承認グループ機能を利用すると、複数人チェックが行なえます。一人が承認すれば先に進めるOR承認、グループ全員が承認しないと先に進めないAND承認など、柔軟な設定を行なうことができます。承認グループには含まれないが、複数人にチェックしてもらいたい場合は、回覧機能(共有機能)が利用できます。特定のユーザーを指定したり、所属組織内全体に回覧し、確認することができます。

また、承認時・回覧時のコメント機能やチャット機能を使うと、入力作業ミスの指摘もスムーズに行えます。入力ミスは100%防止できるものではないので、手戻りが発生した場合のオペレーションを短縮したいときに有効的に利用いただけます。

まとめ

人は気が緩むと、勝手に作業を簡略化してしまったり、慣れの油断から、入力作業ミスを誘発してしまいます。ミスが発生したとき、当事者を責める風潮は適切とは言えません。ミスを犯した当事者を責めるのではなく、入力作業ミスの原因を明らかにし、そのプロセスを改善し、防止する仕組みを作ることが大切です。エクセルやワークフローシステムで機械的に入力チェックを行い、承認機能を利用して複数人でチェックを行うなど、対処方法はたくさんあります。ぜひ取り入れやすいものから実践してみてください。

テレワークワークフローAppRemoでは、トライアル環境をご用意しております。ご興味がありましたら、ぜひ触ってみてください。お問い合わせお待ちしております!

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