今話題のワークフローシステム。システムの導入によって、さまざまな業務の効率化が見込めます。では、一体どれくらいの企業がワークフローシステムを導入しているのでしょうか?この記事では、ワークフローシステムのシェアや今後の成長予測を解説します。あわせてワークフローシステムの選び方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
国内のワークフローシステムのシェア・市場規模はどのくらい?
ワークフローシステムとは、経費処理や稟議、各種手続きなどの申請・承認をシステムを使うことで、電子的かつオンライン上で行えるサービスのことです。人を介して回覧されたり、手持ちするといった手間がかからず、申請から承認または決裁までのスピードアップを図ることができ、さらには業務の効率化やオフィス以外の場所からも処理が回せるといった利便性もあり、近年多くの企業で導入が進んでいるソリューションの一つです。
そんなワークフローシステムですが、国内の市場規模は一体どのくらいあるものなのでしょうか?
100億円を超える市場規模に達している?
ワークフローシステムが注目され始めたのは2000年前後で、社内ポータルやイントラネットの普及にともない、一般企業でも採用が進み始めました。当時、多くのシステムはオープンシステムと呼ばれるクライアント・サーバー環境(いわゆるオンプレミス型)であり、自社でシステムの構築・運用を行うタイプが主流でした。
その後2010年代になると、インターネットの普及の恩恵によるクラウドサービスが広まりまじめ、比較的多くのワークフローシステムもクラウド型が登場してきました。
その市場規模は、2015年の時点で70億円に達したと言われており、調査会社のレポートなどによる、2018年では80億円、2019年には90億円を超えるとも予想されています。
昨今では、RPAやAIを活用したデータエントリーからフローの自動化など、最新テクノロジーも活用したサービスも登場しており、2020年はさらなる市場規模の拡大が予想されます。
電子帳簿保存法や電子署名法、e文書法の整備
法令関連の整備もワークフローシステムの普及を後押ししています。1998年の電子帳簿保存法、2001年の電子署名法や2005年のe文書法など。積極的なIT活用の促進を目指した「e-ガバナンス構想」や行政改革の流れをうけ、中央省庁や地方自治体にとどまら、一般企業においても書類の電子化やペーパーレス、業務処理の自動化など、ワークフローに関連するIT技術の活用機運が一気に高まりました。
このことにより、見積書作成時には、上長が承認すると自動で採番し電子印影付きのファイルを作成したり、スマートフォンでスキャンした領収書を直接電子申請書に添付し、上司や管理部など関連部門へ自動で回覧され経費精算業務を自動化する。といった社内業務の効率化に大きく貢献しています。
ワークフローシステムの今後は?
現在、ワークフローシステムを導入している企業が多数あることは、市場規模からも確かです。では、今後もワークフローシステムは使用され続けるのでしょうか?
今後も需要・導入企業は増加していく可能性が高い
ワークフローシステムを導入すれば、申請・承認を書類で行う必要がなくなるため、ペーパーレス化につながります。そのため、書類の印刷費や保管スペースの確保などさまざまな場面でのコストカットが可能です。またコストカットだけでなく、ワークフローシステムがあれば申請・承認を遠隔で行えるため、近年推進されている働き方改革にも役立ちます。そのため、今後もワークフローシステムの需要は高まり、導入企業が増加するでしょう。
なお、近年ではワークフローシステムと基幹システムなどの連携を求める声もあります。さまざまなシステムと連携させることで、システムごとにデータを移す必要がなくなり、大幅な業務の改善が期待できるでしょう。
承認が遅れている際に通知を行うアラート機能や、申請書類を簡単に作成できるテンプレート機能など、便利な機能が追加されたサービスも増えています。ワークフローシステムをまだ導入していない企業は、この機会に導入を検討してはいかがでしょうか。
ワークフローシステム導入における選び方・ポイントとは?
昨今では多くの企業がワークフローシステムを提供しているため、何をどのように選べばよいか悩まれている方も多いと思います。また、目的や用途、適用業務などにより、それぞれ必要となる機能要件も異なってきます。
そこで、ワークフローシステムを選ぶ際に注意すべきポイントを紹介します。
使いやすさ・動作の速さ
ワークフローシステムは、導入すればほとんどの社員に利用されます。そのため、どれだけ優れた機能があっても、使いづらいのでは意味がありません。パソコンだけでなくスマートフォンでも直感的に使用できるような、わかりやすいUIや操作性のものを選びましょう。
また、システムが立ち上がるスピードも大切です。立ち上がるまでに時間がかかると、社員のフラストレーションが溜まります。使い心地と動作の速さを確かめるためには、一度無料プランで実際に使ってみるのがおすすめです。企業にもよりますが、多くのサービスでは無料で試せる日数が設けられています。いくつかのサービスを試すことで、自社にあったものが見つかるでしょう。
当然のことながら、PC版だけでなくスマートフォンやタブレットで利用できるサービスだることが重要です。社内や専用端末からだけでなく、出張先や自宅などさまざまな場所から多種多様なデバイスを使用する可能性がありますので、対応端末の種類は是非比較材料のひとつにしましょう。
既存のシステムと連携できるか
今現在、経費計算や顧客管理に利用しているシステムとこれから導入するワークフローの連携ができるかどうかも大切なポイントです。関係するシステム間で連携ができないと、帳票出力された内容を再度入力するか、CSVファイルなどでデータの取り込みを行う必要があります。
膨大な量のデータを手打ちで打ち込むのは、骨の折れる作業であるばかりか、ミスを誘発し、サービスを利用できる時間が制限される原因にもなります。
今後新たなシステムを導入することも見据えて、なるべく多くのシステムと連携できるものを選ぶことが大切です。
また、今のところは連携するサービスが少ない場合、今後の成長にあわせてカスタマイズできるように拡張性のあるサービスも選ぶのもおすすめです。外部システムとの連携に加えて、社内人数の増減などにも対応できれば、長く利用できるでしょう。逐一カスタマイズやセキュリティ対策のアップデートをしてくれるサービスなら、安心して利用できます。
申請フォームの追加・変更が柔軟に作成できる
ワークフローシステムが部分的にしか導入されず、全社の業務効率化やデジタル化推進の妨げになってしまう要因として、業務の変化や申請フォームの追加・変更に柔軟に対応できない点があげられます。
導入時期は比較的効果があがりやすく導入が容易な領域から着手することが多いのですが、徐々にその適用範囲を広げていくと、定型フォームでは対応できないケースは、承認フローが複雑化するケースなど、初期段階では顕在化していなかった問題にあたります。
そのため、フォームの改変や追加など、あらたなフローの追加が柔軟に行えるシステムであることが非常に重要であり、長くシステムを利用するためには、必須条件の一つとも言えます。
もっと見る:失敗しない!ワークフローシステムの機能選び
まとめ
ワークフローシステムは、大企業や中堅企業を中心に利用が広まっています。その市場規模は、サービスの利便性の向上や在宅勤務やリモートワークの普及などもあり、今後もますます拡大していくと考えられます。
すでに何かしらワークフローシステムを利用されている方も、より広い範囲で利用することがかのうか?また、新たなワークスタイルが導入されても、問題なく全社員で利用することができるか?など、将来を見据えた視点になって、改めて現在の環境を見直してみてはいかがでしょうか。
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