「脱Excel」というワードが叫ばれてから久しいですが、皆さんのまわりの業務では「脱Excel」を進めていますか?
Excelはユーザーの使い勝手に大変優れているツールですが、その反面、複数人での同時編集ができないこと、変更履歴の記録や世代管理の手間、またデータの保全性についてもファイル消失・破損などのリスクが伴うことから、データ共有・管理をするには少し不向きなツールです。
こういったExcelが不得意な面の解決としてデータベースを利用したシステム化を図っていくことの多い「脱Excel」ですが、システム化にあたってExcelが得意とする部分まで無理に移行することはせず、Excelでうまく運用できているところはそのまま残した「活Excel」の併用が、実は「脱Excel」の肝だったりします。
昨今コロナ過もあり、多くの企業でリモートワークの推進が図られるなか、稟議書をはじめ、経費精算などの申請・承認業務の電子化にワークフローシステム導入を検討されている企業も多いと思います。実はこの分野も「活Excel」の効果が高い領域です。今回は、Web型ワークフローシステムにおけるExcelの上手な併用の方法を解説していきたいと思います。
稟議書だけじゃない、ワークフロー専用システムに集約できる申請業務
経費精算システムや勤怠管理システムなどにも、その業務に特化したワークフロー機能が搭載されているものが多いですが、ワークフロー専用システムは、業務を問わず企業における様々な申請・承認の手続きに対応できます。パッと思いつくだけでも
- 稟議書・決裁
- 押印申請
- 交通費精算・経費精算
- 出張旅費申請・清算
- 人事考課
- 情シス・ISMS準拠関連
- 総務諸届
といった社内手続きから、
- 見積作成
- 店舗からの売上日報集計
- 配送センターへの配送指示
といった日々の業務に直結するようなものまで多岐にわたります。
ちなみに私の会社においても、社内で必要なほぼすべての申請業務をワークフローシステムに集約しているため現在60件以上の申請書が電子化されています。
ここで大変になるのが、管理者のWeb申請フォーム・印刷用帳票の作成です。
ワークフローシステムの申請フォームのメンテナンスは大変?!
テレワーク、在宅勤務の導入が進む中、申請業務の電子化は避けて通れなくなってきました。電子決裁システムとも呼ばれるワークフローシステムでは、稟議書をはじめとした各種の申請・承認が「いつでも、どこでも」行える利便性、ペーパーレス化の推進、承認済情報の確実な保管から企業・組織の内部統制にも大きな有効性を発揮します。
大変便利なところばかりに感じますが、ワークフローシステムの主流となるWeb型システムでは、システム導入時のWeb申請フォームの作成に非常に多くの手を取られます。稟議書ひとつとっても、企業によりさまざまな書式で運用されており、記載される項目の種類やデザインなど多種多様な状況です。各ワークフローシステムでも、汎用性のあるテンプレートとして申請フォームを用意しているケースもありますが、多くの企業では、そのテンプレートをそのまま使うことは少なく、やはり「今までの」申請書をベースとしたWebフォームを改めて用意することが多いようです。
また、各種の申請・承認業務のシステム導入において考慮が必要な点としては、Webフォームの作成はシステム化の時だけでなく、運用開始後においても作成済申請フォームの項目の追加や変更、新たな申請フォームの追加など、システム導入時の負荷にとどまらないWebフォームの継続的なメンテナンスの負荷です。システムによっては印刷用の帳票デザインも合わせて実施が必要なものもあります。
多種多様な申請・承認業務を集約できる汎用ワークフローシステムだからこそ、固定化された業務システム以上に、Webフォームのメンテナンスにどう対応していくか考慮することが必要でしょう。
Excelの優位点、ワークフローシステム導入・運用で活用できる!
冒頭でも少し述べた通り、Excelは使い勝手に優れたオフィスアプリケーションで、申請書のデザインはもとより、表計算ツールの特性を生かした集計機能や、各種の入力制御やコメント機能などワークフローのシステム化にあたり有益な機能が満載の便利ツールです。しかも、いまさら使い方の説明が不要なほど世の中に浸透したツールということもポイントです。
昨今では、できる限りコードを書かないで、素早くアプリケーションを開発するローコード開発の人気も拡大中ですが、それでもやはり対応できる人は限られます。
ワークフローシステムのWebフォームの作成がExcelで実施できるなら、情報システム部などの特定のIT知識を有する部門でなく、実際に申請業務の主観となる総務部などの業務部門で対応が可能となり、運用性が大きく向上します。
ワークフローシステムに活用できるExcelの優位点の一例
- イメージ通りに申請書のデザインができる
- 交通費精算・経費精算などに使える計算機能
- マスタデータから選択できるリスト機能
- 記入漏れ・ミスを防ぐ入力制御機能
- 何より、多くの人が説明なしに扱える(Excel職人と呼ばれる人もいますね)
活Excelのワークフローシステムなら稟議書も簡単電子化
現在企業・組織では様々な業務システムが運用されていますが、その中でもワークフローシステムはExcelの優位性を最大限活かせる分野であることから、脱Excel化せず、活Excel型を進める製品もいくつかリリースされています。
活Excel型にも大きく2つの種類があり、Excel自体の機能を最大限活かしExcel申請書をそのまま使えるタイプと、申請書のデザインが簡単にできる点のみExcelを活用しWebフォームにコンバートできるタイプとに分けられます。
システムエグゼのワークフロー『AppRemo』は、Excelの機能を最大限活かした活Excel型ワークフローです。
活Excelですが、いつでもどこでも申請・承認業務が行え、過去の稟議書などの検索・再活用や、Excel申請書に入力された情報はシステム内のデータベースに集約されて管理されるExcelとWebのハイブリッドシステムです。
既存でExcel稟議書にて運用中なら、そのExcel稟議書も活用することで、システム化のハードルはさらに低くなります。
ワークフロー・電子決裁システムに魅力はあるものの、導入が難しそうとお悩み方は、是非『AppRemo』体験版をご利用いただき、その良さを体感してください。
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