テレワーク導入に使える助成金・補助金を紹介

 2020.11.13  株式会社システムエグゼ

テレワーク向けの助成金にはさまざまな種類があります。「テレワーク助成金を受けたいけれど、どれに申請すれば良いのか分からない」という企業担当者の方も多いでしょう。

本記事では、テレワーク導入に向けて助成金申請を検討している企業に対し、各種助成金の特徴を詳しくご説明します。

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テレワーク助成金とは

「テレワーク助成金」とは、導入費用の一部を補助してくれる制度です。新型コロナウイルスの感染拡大防止や、コロナ禍で浮き彫りになったさまざまな労働環境の問題を解決しつつ、社会全体への安定したリモートワーク導入を促進する目的があります。

中小企業や法人を対象としたテレワーク助成金は種類が多く、それぞれ対象となる事業の形態や業種、細かな要件や補助率が異なるので、自社が利用できる助成金のタイプを事前によく調べることが大切です。

また、特定の助成金によっては、概要が発表された後で条件の追加や緩和が行われている場合もあるので、最新の情報をしっかり確認しましょう。さらに、申請には必要書類をそろえなければいけません。手間や労力がかかる作業なので、スケジュールに余裕を持って作業を進める必要があります。

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テレワーク助成金・補助金一覧

ここからは、主なテレワーク助成・補助金の概要、対象者、対象経費、支給額などの要件を紹介します。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

厚生労働省が実施している助成金制度で、テレワーク導入に取り組む中小企業事業主に対して、必要費用の一部を補助します。

対象者は労働者災害補償保険の適用事業主であり、「資本金」もしくは「常時雇用の労働者の人数」が条件に該当している事業主です。なお、資本金・労働者数の要件は業種ごとに異なっています。

「テレワーク用の通信機器の導入」や「テレワークに移行する際の労働者への研修」など、支給対象となる取組(とりくみ)が明確に決まっているのが特徴です。

対象となる取組に要した、備品費や機械装置等購入費、会議費用などの経費に対して、「合計額×補助率」で算出された金額が支給されます。補助率は申請時に設定した成果目標の達成度で決定します。目標達成の場合は3/4、未達成の場合は1/2がその補助率です。

また、支給額には上限があり、成果目標達成の場合「1企業あたり300万円」、もしくは「40万円×従業員数」のいずれか低い方が適用されます。成果未達成だと、企業あたり200万円もしくは1人あたり20万円が上限です。

なお、こちらの助成制度は今年度の受付を終了していて、来年度以降実施されるかはまだ発表されていません(2020年10月16日現在)。

・「参考サイト

IT導入補助金

経済産業省主催による補助金制度です。こちらはテレワークに限らず、ITツールの導入時に申請できます。補助対象者は日本国内で事業を行う中小企業・小規模事業者です。

導入するITツールが担う業務工程や、補助対象となる経費によってA類型・B類型という2種類に分けられています。「A類型は30万円~150万円」、「B類型は150万円~450万円以内」が上限金額で、ともに最大補助率が1/2です。

また、テレワーク導入をより広く補助する目的から、C類型という特別枠も用意されています。C類型では、A・B類型では対象にならないハードウェアレンタル費も対象となります。補助率も最大3/4で、審査によりますが、申請前に購入したITツールすらも給付対象になる可能性があるので、まずはC類型が申請できるか確認することをおすすめします。

ただし、この「IT導入補助金」は「gBiz(Gビズ)IDプライムアカウントの取得」や「SECURITY ACTIONへ同意」など、申請・手続きにかかる手間が多く、またITツール導入による労働生産性向上の数値目標達成など、細かな条件があるので、「手軽に申請して補助を受けたい」という場合には向いていません。

・「参考サイト

はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助金)

公益財団法人東京しごと財団による制度です。

対象は、東京都内の中堅・中小企業で、ほかにも、東京都が実施するコンサルティングを受けていることや、従業員数が2人以上999人以下で6か月以上継続雇用していること、就業規則にテレワークに関する規定がないことなど、いくつかの条件があります。

対象経費となるのは、テレワークを行うために必要な機器や関連ソフトなどの購入費、また、テレワークに関する規定を就業規則に定めることに要する、専門家への委託費などです。

補助金上限額は「40万円~110万円」の範囲で、従業員数によって定まります。

申請にあたってはまず東京都が実施するコンサルティングで「テレワーク導入パッケージ提案書」を作成してもらい、その提案書を元に「テレワーク導入プランホームページ」から導入する機器を選定します。ホームページにて作成した「導入予定機器等一覧表」と提案書が申請には必須です。

コンサルティングを受けるところからなので時間がかかりますが、「テレワークに必要なものがわからない」「自社にあった導入方法を知りたい」という企業の関係者にとっては、むしろ一から提案してもらえるので非常に有効です。

・「参考サイト

小規模事業者持続化補助金

日本商工会議所が実施している補助金制度で、商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる小規模事業者および、一定の要件を満たした特定非営利活動法人が支給対象です。それらの該当組織が、新型コロナウイルスに対処し、持続的な運営計画を実行しようとする場合に申請できる制度です。テレワーク導入費の申請としては、上記のような運営計画の一環として「テレワーク環境の整備」へ投資したと証明することで、申請可能となります。

基本的には、販路の開拓や生産性向上のための取組が支援対象で、「使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費」「交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費」「証拠資料などによって支払金額が確認できる経費」という3つの条件をすべて満たした経費に補助金が支払われます。

補助の上限金額はA・B・Cの類型別に変わりますが、テレワーク導入費はC類型にあたり、補助上限は「100万円」、補助率が3/4となります。また、ガイドラインに則った、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組んだ場合は、給付額上限に50万円上乗せされ、消毒やマスク、換気などにかかった費用も給付対象となります。加えて、2020年2月18日まで給付範囲が遡及されます。

・「参考サイト

テレワーク定着促進助成金

公益財団法人東京しごと財団が実施している助成金です。

こちらは都内に本社または事業所があり、従業員数が2~999名の企業が対象です。テレワークを導入するための必要機器や業務関連ソフトなど、テレワーク環境を整えるための経費が助成されます。

上限額は「250万円」、最大助成率は3/4です。ただし、支給決定から3ヶ月以内に取組が完了し、なおかつテレワーク対象者全員に6回以上テレワーク勤務をさせなければいけません。もし、勤務実績が6回に満たなかった場合は、減額されます。

また、この助成金は令和元年度まで「テレワーク活用・働く女性応援助成金」の「テレワーク活用推進コース」という名称でした。そのため「テレワーク活用推進コース」の給付を受けている場合は、この助成金との併用はできません。

しかし、先に紹介した「はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助金)」をすでに利用していた場合、実績報告完了後に「拡充した」分の経費に対しては併用できます。

・「参考サイト

テレワークをより快適にするワークフローシステム「AppRemo」

テレワーク導入には、先述のような給付金申請を行いつつも、実務面での準備を進める必要があります。特に、従業員が別々の場所からリモート作業するときに問題となるのが、申請・承認フローの煩雑化です。この課題をクリアすることが、テレワークの業務効率を大きく向上させます。

「AppRemo(アップリモ)」は、申請や承認業務機能を中心としたワークフローシステムです。パソコンやタブレット端末から申請や承認業務ができるため、さまざまな場所から当事者がフローを進められます。

承認業務において、誰のところにどんな書類があるのか、誰の情報が必要なのかという状況を「見える化」できることに加えて、必要なやり取りを即座に可能にし、従業員同士のコミュニケーション不足も解消する「簡易チャット機能」など、テレワークに便利な機能まで搭載されています。

承認依頼や差戻しの書類が届いた当事者には、メールで通知する機能もついているため、業務の停滞を可能な限り防げます。

申請書Excelで作成でき、ツール全体も直感的に操作しやすく設計されており、誰でも簡単に扱うことが可能です。新しい仕組みに従業員が慣れるまでの労力面のコストを極限まで抑えつつ、テレワークへの安定的な移行を支えます。

テレワーク助成金の中には、ソフトウェアやアプリの利用料も経費として計上できるものもありますので、ぜひAppRemoの導入を併せて検討してみてください。

まとめ

厚生労働省や各財団法人が実施しているテレワーク助成金は、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、テレワークを導入しようと考えている中小企業にとって、その後押しとなる支援制度です。

助成金にはさまざまな種類があり、上限金額や、対象となる経費の範囲、申請に必要な書類や成果目標などが、それぞれ異なっています。申請する際には給付対象となる条件や、限度額などを事前に確認し、自社に適合するものを選びましょう。

また、上限額を含む申請条件は、受付開始後にも変更になる場合もあるので、申請前の最終確認が大事です。

助成金を受けながらテレワークを導入する際は、ワークフローシステムの活用を検討してみてください。「AppRemo」を利用すれば、申請や承認業務を見える化し、よりスムーズに業務を進められます。多くの現場で導入されているExcelでの申請書作成も可能なため、柔軟に既存の承認業務をテレワークへと移行させることができるでしょう。

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