テレワークの生産性を上げる具体的な方法とは?

 2020.11.16  株式会社システムエグゼ

新型コロナウィルスの影響で、十分な準備をしないうちにテレワークを導入した企業も多いのではないでしょうか。通勤が不要になるなどのメリットもありますが、生産性の維持や向上に課題を感じる方も多いでしょう。

本記事では、テレワークで生産性を向上させる具体的な方法や、そのためのツールなどをご紹介します。

テレワークの導入率

テレワークはもともと働き方改革の一環として、近年推進されてきました。総務省が発表している「情報通信白書」から、テレワーク導入率は2017年の13.9%から、2018年は19.1%、2019年は20.2%と、ここ数年増加傾向にあることが読み取れます。

加えて新型コロナウィルスの影響を受け、テレワークを導入する企業が一層増えています。実際、東京都が都内の企業について調査したところ、2020年3月の時点ではテレワークを導入している企業の割合が24.0%だったのが、4月には62.7%にまで上昇しました。

・総務省:「テレワークの導入やその効果に関する調査結果
・総務省:「令和2年 情報通信白書のポイント
・東京都:「テレワーク「導入率」緊急調査結果

テレワークで生産性は落ちる?

テレワークの導入により、通勤費や水道光熱費などのコスト削減や人材確保などメリットも多いですが、一方で課題もあります。企業としては、特に生産性が落ちてしまわないかは、気に掛かるところでしょう。

実際のところ、業務の生産性はテレワークによって低下しているのでしょうか。日本テレワーク協会が実施した調査によると、テレワーク勤務によってチームの生産性が向上したと回答した人は28.8%で、生産性に変化がないと回答した人は58.4%でした。よって9割近くの人は生産性を維持できている、と考えていることがうかがえます。

テレワーク導入は生産性低下に直接結び付くわけではない、といえるでしょう。

厚生労働省「テレワーク総合ポータルサイト」

業務改革のためのDXを始めよう!はじめの一歩 5つのポイント

テレワークの生産性が低下する理由

しかし、一部とはいえ生産性が低下している人がいるのも事実です。テレワークで生産性が低下する理由について、3つの観点から解説します。

業務管理が難しい

まず挙げられるのが、管理職にとって業務管理のハードルが上がるという点です。オフィスに従業員が勤務していれば、各従業員が始業・終業あるいは休憩をするタイミングなどを一目で把握できます。一方、テレワークでは各従業員の状態をリアルで把握できなくなるため、適切な勤怠管理をするのが難しくなります。

また、職種問わず社内でさまざまな申請フローがあります。経費申請や見積、契約書などです。これらを紙媒体で行っている場合、テレワーク中でも書類の申請や承認のために出社しなければならないケースが生じます。いわゆる「ハンコ出社」と呼ばれる状況です。せっかくテレワークでほとんどの仕事をできていても、事務作業のために出社するのでは、生産性は向上しづらいでしょう。

しかも、申請や承認には従業員や管理職が同時に出社する必要があります。複数の人がコミュニケーションを取りスケジュール調整をせざるを得ず、生産性を低下させる要因となります。場所を問わず柔軟に働けるテレワークであるのに、結局申請フローのために時間と場所に縛られる、という本末転倒な状況が生じうるのです。

社内のコミュニケーション不足

チームで仕事をする場合、コミュニケーションは非常に重要です。オフィス勤務では、メンバーが同じ空間にいることが多く、コミュニケーションを取りやすい環境にありました。

テレワークになると、対面でのコミュニケーションは物理的にできません。対面では、言葉以外にも表情や口調などから相手の意図をくみ取れますが、非対面では文字が中心になり、コミュニケーションの齟齬が生まれやすくなります。

その結果、上司からの指示がうまく伝わらなかったり、メンバー間でも進捗状況が共有できなかったり、といった問題が起きます。このように、コミュニケーションの不足や不備によって、チームとしての生産性が低下してしまう可能性があるのです。

働き過ぎを招くおそれ

労務管理的な観点になりますが、テレワークになると通勤が不要になり、勤務時間とそれ以外の時間を区切りにくくなります。特に在宅勤務の場合、仕事専用の部屋を確保するのが難しく、仕事の空間とプライベートな空間が混在していることも少なくありません。

そうすると、特に仕事熱心な人においては働き過ぎを招く可能性があります。従業員の勤務状況を対面で把握しているわけではないので、管理職や上司も長時間労働を制御しづらい状況です。

ログ管理システムで勤務実態を把握するだけでなく、社内でテレワーク勤務に関するルールを定めるなどの対策も必要です。終業時間間際での依頼は緊急でない限りは避けるなど、長時間労働を抑制するために互いに配慮するよう促しましょう。

テレワークの生産性を向上させるためには?

テレワークで生産性を下げる要因を踏まえ、生産性を向上させるために行えることを考えましょう。3つのポイントを取り上げます。

スケジュール管理の構築

管理職や上司の目が届かないテレワークにおいて、各従業員のスケジュール管理は各自に任せるだけにしてはいけません。会社としてのルールを決め、スケジュール管理の仕組みを構築することがポイントです。

たとえば、進捗状況について一定の頻度で報告することを義務化することができます。フレックスタイム制を導入して、業務状況やライフスタイルに応じて柔軟に働けるようにすることも可能です。

コミュニケーションの意識

オフィス勤務よりも指示や報告がスムーズに伝わりにくいテレワークでは、意思疎通のための積極的な取り組みが必要です。

メールよりも手軽に質問や相談ができるように、チャットツールを活用しましょう。電話で済ませるのではなくWeb会議ツールを使うなら、顔の表情を見ながら話したり、資料を共有しながら意見を交換したりすることが可能です。オフィスのWeb会議ツールを常時接続して、テレワークしている従業員がオフィスにいる人に話しかけやすいようにする、という方法も採用できます。

ICTツールの活用

ICTツールの活用も有効です。現代ではICTを活用したサービスがたくさんあり、遠隔でもコミュニケーションや承認業務を円滑に行えるように助けてくれます。これらを上手に活用することで、テレワークを実施する上での課題の多くを解消できるでしょう。具体例を挙げると、チャットなどのコミュニケーションツールやWeb会議システム、ワークフローシステムや勤怠管理システムなどです。

ワークフローシステム「AppRemo」で生産性を向上

リモートワーク支援ツール「AppRemo(アップリモ)」は、申請・承認業務に関わるワークフローをテレワーク環境でもスムーズに行えるようにするためのツールです。従来のオフラインでの承認業務では、現在の進捗状況を把握しづらい側面がありました。「AppRemo」では承認の進捗がリアルタイムで「見える化」され、申請者・承認者双方の生産性向上が期待できます。

また、付随するコミュニケーションも「簡易チャット機能」によりシステム上で完結できるのも特徴です。「メール・ポータル連携機能」で通知を送ってくれるので、承認が滞りにくくなります。これらの機能により、自宅からでもスムーズに申請・承認のプロセスを進められます。

まとめ

テレワークでは、非対面であるがゆえにコミュニケーションやマネジメントの難易度が上がります。これらを解決するには、従業員ひとりひとりの意識も大切ですが、ICTツールの活用や、社内ルールの構築で対応していくことも必要です。

また、テレワーク導入を機に従来の業務を見直すことも重要になります。書類の申請や承認業務は、企業によってはテレワークを導入していても出社する必要が生じるケースがあるでしょう。本記事でご紹介したリモートワーク支援ツール「AppRemo」は、承認フローを可視化してオンライン上で完結させるため、テレワークでの生産性向上に寄与します。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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