業務効率化とは? 手順やポイントを解説

 2022.01.26  株式会社システムエグゼ

近年、多くの企業が業務効率化に精力的に取り組んでいますが、すべての企業が必ずしも成功しているわけではありません。業務効率化はその効果的な方法を理解し、入念な計画の下で行わなければ逆効果になってしまう恐れもあります。そこで本記事では業務効率化の手順や、その際のポイントについて解説します。

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業務効率化とは

業務効率化とは、既存の業務プロセスに潜む「ムリ・ムダ・ムラ」の3Mをなくし、より効率的に労働生産性を向上できるように業務を最適化することを指します。業務効率化は働き方改革の実現において必須と言われていますが、それは日本社会が少子高齢化していくなかで、長時間労働などを是正して労働者の働きやすさを強化し、企業の競争力を維持することが重要になってくるからです。業務効率化の効果としては、「労働生産性の向上」「コストの削減」「従業員のワーク・ライフ・バランスの是正」などが挙げられます。

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業務効率化の手順

一般的に、業務効率化は以下の手順で進めることが推奨されます。無計画な業務効率化はかえって逆効果になる場合もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

業務フローの現状把握

業務効率化の第一歩は、既存の業務フローを詳細に理解することです。目先のことから近視眼的に手を付けるような手法では、根本的な問題解決にはなりません。現代の企業においての業務フローは、複数人や複数部署の手による複雑な工程を経て成立しているのが常なので、そこに手を加える際には、業務フロー全体の整合性に対する理解と配慮が欠かせません。

それゆえ、労働効率化に際してはその事前準備として、業務フロー全体を可視化をする必要があります。可視化する際に、必要な業務やその流れはもちろん、担当する部署や従業員、必要なツールや時間、場所などの各要素を可能な限り詳細に書き出していくことが重要です。

これらの可視化作業は、基本的には業務全体を把握している管理職が主導するのがよいですが、現場の従業員にしか分からないこともなかにはあるでしょう。したがって、業務の可視化には現場の従業員たちの協力も得ながら、複数の観点から見直していくことが大切です。可視化作業を全社的に行うことで、一人の人間やひとつの部署の視点では見えなかった課題が発見でき、問題解決につながるのです。

改善ポイントの選定

既存の業務フローの可視化ができたら、今度はその資料に基づいて改善ポイントの選定を行いましょう。優先的に改善すべき対象業務は、「単純業務」や「マニュアル化しやすい業務」、あるいは「頻度の高い業務」です。これらはアウトソーシングやツールの活用などによって効率化しやすく、効果も実感しやすいという特徴があります。

また、選定の際の着目点としては、やはり前述した「ムリ・ムダ・ムラ」がキーワードになります。たとえば、知らぬ間に他の部署で重複する作業(ムダ)をしてないか、業務が一部の人のムリによって成り立っていないか、納期や品質などが不安定(ムラ)になっていないか、などを確認しましょう。これらの問題は放っておくと、業務の属人化や、労務上・安全管理上のリスクなどを引き起こし、企業にとって中長期的な不安材料になりかねません。

改善策の立案・実行

改善すべき対象業務を特定したら、いよいよ改善策の立案と実行に移ります。改善の仕方としては、主に次のようなものが考えられます。

  • 不要な業務や労力に見合わない業務を廃止する
  • 重複している業務や類似した業務はひとつにまとめる
  • マニュアルなどを作成して業務の進め方を標準化する
  • ITツールの活用などを通して業務の自動化を進める

業務効率化の具体的なアイデアについては、後半でご紹介します。

PDCAの実行

業務効率化は一度やったらそれで終わりではなく、「PDCAサイクル」を回して継続的に取り組むことが必要です。PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4つのプロセスから構成されるフレームワークを指します。つまり、業務効率化の目標や成功基準なども含めた計画を立てて、試行し、その試行結果の評価に基づいて本格実施していくのがPDCAサイクルの基本的な流れです。ただし、PDCAサイクルはこれで終わりではありません。改良された状態を土台にして、さらに繰り返し改善を重ねていくことで、企業の持続的な成長につながるのです。

業務効率化を成功させるポイント

続いては、業務効率化の成功のために押さえておくべきポイントについて解説します。

手段と目的を明確化する

業務効率化に際しては、何のためにその施策をするのか、その目的は常に意識しておきましょう。たとえば「ノー残業デー」を実施するために前後の曜日が多忙になったり、従業員が自宅に仕事を持ち帰ったりするようでは本末転倒です。また、高価なITツールを導入しても、従業員が使いこなせなければコストの浪費にしかなりません。業務効率化はあくまでも従業員の負担軽減や生産性の向上のために行うのだという根本的な目的意識をしっかり持ち、かつ現場目線を持ちながら計画を進めることで、手段と目的の逆転現象を防止できるのです。

優先順位をつけて改善を進める

効率的に業務を進めるためには、どのような業務から優先的に進めればいいのか、あらかじめマニュアルやTo doリストなどを作成しておくことが有効です。たとえば重要度の高い仕事や、手間や時間のかかる仕事はなるべく早めに済ませてしまうことで、その後の業務の流れが計算しやすくなります。こうした計画性は平時の仕事だけではなく、トラブル対応においても重要です。たとえば緊急時の連絡先や連絡順などを事前にマニュアル化しておくことで、急なトラブルにも素早く対応できるでしょう。

業務効率化ツールを活用する

CRM(顧客管理システム)のようなデータマネジメントツールを始め、チャットアプリやWeb会議アプリのようなコミュニケーションツールなど、業務効率化に役立つツールを積極的に活用しするのもよいでしょう。ITツールを使った業務改善はその種類も恩恵も広範囲に渡り、たとえばペーパーレス化ひとつ取っても、紙の購入・保管・郵送コストの削減や情報共有の迅速化、印刷業務の負担減など数々のメリットが挙げられます。

業務効率化のアイデア

続いては、前項で述べたようなポイントを活かして業務効率化を実践していくためのアイデアについて解説します。

無駄な業務をなくす

まず、「そもそもその業務は本当に必要か」を考えることによって、業務効率化を抜本的に進められます。たとえばテレワークの実施などはその最たる例と言えます。その仕事は本当にオフィスに行かないとできない仕事なのか、その会議は出張してまで現地参加しないといけないのか、などをドラスティックに再考することで無駄をなくしましょう。そうすれば時間的・経済的コストや労力を大きく節減できるのです。

業務の自動化

業務の自動化も業務効率化においては非常に効果的です。たとえば、ExcelのマクロやAI、RPAの導入などがその具体的なアイデアになるでしょう。現代のAIは非常に高性能化しており、膨大なデータ量の分析などもすぐに実行できます。単純な定型業務など機械にできることは機械に任せると割り切って、人間は人間にしかできないクリエイティブな作業に専念することで、ビジネスに役立つ新たな発展も期待できるでしょう。

業務を切り分ける

複雑な業務を切り分け、それぞれの担当者や担当部署に割り振ることも業務効率化におけるひとつの手法です。こうして作業を分業することによって、担当者はその仕事だけに専用できるようになり、作業効率や作業品質の底上げが図れます。分業化によって、従業員はより専門的なスキルを磨けることでしょう。

業務時間を短縮化する

業務効率化においては「時間」の要素も非常に重要です。同じ業務をより短い時間でこなせるようになれば、労働生産性はそれだけ上がります。業務の時間を短縮化する方法としては、ツールやデバイスの導入・更新の他、従業員のスキルアップや配置変更などが有効です。たとえば、研修によって従業員のPCスキルを上げれば、事務作業のスピードはより速くなるかもしれません。また、人間には誰しも得手不得手があるので、苦手な業務を無理に与えるのではなく、柔軟に職務や配置を変え、より能力を発揮できるようにすることで、作業スピードの向上が見込めるでしょう。

まとめ

業務効率化を進める際には、まず現状を正確に把握し、改善すべき対象業務を明確化したうえで、改善策を実行していくことが必要です。業務効率化を実現することによって、企業は無駄なコストを削減し、労働生産性を向上させ社員の労働負担を減らせます。

業務効率化に取り組む際には、ITツール、システムの活用が欠かせません。ツールには様々な種類がありますが、とりわけ申請業務などのワークフローを改善したい場合は、ワークフローシステム「AppRemo」の導入がおすすめです。AppRemo(アップリモ)には「簡易チャット」「Excelを活用した申請・承認」「スマホ対応」など便利な機能が数多く搭載されています。AppRemoを導入することで、企業はテレワーク環境においても申請業務の効率化を促進し、誰もがどこでも働けるニューノーマルな働き方改革を実現できるでしょう。

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