政府が経済界に対し、「テレワーク7割の実施」を要請したことに世間の注目が集まっています。自社でもテレワークを本格的に導入する段階に来たと感じている担当者の方もいることでしょう。本記事では、いつでもテレワークを導入できるよう準備するために必要なものや、現在の日本のテレワーク導入状況について説明します。
政府がテレワーク7割の推進を再要請
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、2020年7月26日の会見で、西村経済再生担当大臣がテレワーク7割の推進を経済界に再要請したことが大きなニュースになりました。その際、職場での感染拡大を防ぐための対策として、テレワークの割合を含むいくつかの施策がアナウンスされました。
具体的には、「感染防止のための業種別ガイドラインの徹底」、「テレワーク70%・時差出勤」「体調不良者は出勤させずPCR検査を推奨」「大人数での会食を控える」「接触確認アプリの導入促進」の5項目を経済界に要請しています。中でも、「テレワーク70%」は、企業に与える影響が大きく、迅速な対応が求められています。
テレワーク7割はいつから?
大臣がアナウンスしたことで注目が集まっていますが、テレワーク7割の実施はあくまで要請レベルであり、現時点では法的な強制力はありません。つまり、具体的にいつから始めないといけないというものではなく、判断は各企業の経営者に委ねられています。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、オフィス以外でも可能な業務はできるだけテレワーク化するというのが、世の中のスタンダードになりつつあります。加えて、テレワークは、働き方改革の切り札として政府から導入を推奨されているものです。
仮に、ワクチンの開発によって、新型コロナウイルスの感染拡大が収まったとしても、労働人口減少の問題から目を逸らすことはできません。企業がこれからも成長していくためには、時代の大きな変化に合わせて、新しい働き方の実現を目指す必要があります。
そもそもテレワークとは何か
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。テレワークには、「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「モバイル勤務」の3種類が存在します。
在宅勤務は、自宅でパソコンなどを使って業務を行うことです。育児や介護などの事情で通勤が難しい人の雇用継続を可能にします。人との接触を抑えられるため、感染症対策としても有効です。
サテライトオフィス勤務は、所属するオフィス以外の施設を就業場所とするものです。オフィスから離れた場所に住む社員などにメリットが多く、通勤時間の削減や地域活性化などへの貢献が期待されます。
モバイル勤務は、移動中や出先などで仕事を行い、そのまま直帰する働き方などのことです。外勤が多い営業職やSEなどに適しており、残業時間の削減につながります。
テレワークの導入状況
テレワークの導入率の現状も見ていきましょう。総務省の情報通信白書(令和2年版)によると、2019年(令和元年)時点での企業におけるテレワーク導入率は、20.2%ほどでした。また、従業員300人以上の企業では32.1%、300人未満の企業では15.1%と、企業規模によって大きな差があることも課題でした。しかし、コロナ禍で、テレワークは急速に浸透しつつあり、感染者の多い都心部では、特にその動きが顕著です。
東京都が、都内企業(従業員30人以上)を対象に、2020年4月に実施した調査結果によると、3月時点では24.0%だった導入率が、わずかひと月で62.7%にまで急増しています。規模別の内訳を見てみると、従業員300人以上の企業では、44.6%から79.4%と約1.8倍の伸び率でした。100~299人の企業では、25.0%から71.3%と約2.8倍、30~99人の企業でも19.0%から54.3%と約2.8倍にまで増えています。中小企業や小規模企業にもテレワークが急速に普及しているのは注目すべき点です。
・「参考サイト①」
・「参考サイト②」
テレワーク導入時に便利なツールとポイント
働き方改革や人材確保、非常時の対策として注目されているテレワークですが、導入にあたっては気を付けたいポイントもいくつかあります。ここからは、テレワークの注意点とそのための対策ツールを紹介します。
セキュリティ対策ツール
テレワークの導入において、クリアしなければいけない課題のひとつが、セキュリティ対策です。まず、ウイルス対策ソフトの導入とOSのアップデートは欠かせません。また、VDI(仮想デスクトップサービス)を使用すると、個々の社員が使用する端末にデータが保存されないため、情報漏洩のリスクを下げられます。
ハード面の対策を万全にするだけでなく、運用ルールや社員教育も必要です。特に、自宅やコワーキングスペースで仕事をするテレワーカーは、社内情報の取り扱いには細心の注意を払う必要があります。機密情報を含むやり取りは暗号化する、のぞき見のリスクがある場所で仕事をしないなど、実務のやり方にも明確なルールを決め、徹底するようにしましょう。
ワークフローツール
テレワークの環境では、申請・承認業務の方法も変えていかなくてはなりません。いわゆるハンコ出社は大変な無駄です。ワークフローツールを使えば、自宅や外出先などから、いつでも申請・承認業務が可能になります。
書類の電子化は、既存業務の効率化にも役立ちます。たとえば、同様の内容であれば、過去の申請書をそのままコピーしてひな形にでき、保存管理の手間もかかりません。さらに、申請の内容に応じた承認ルートが自動的に設定され、相手に通知も届くので、処理が促進されます。
申請から承認までのプロセスもすべて可視化されるので、人間の心理として停滞も起きにくくなるはずです。つまり、従来では人が細かくフォローしていた部分をシステムがカバーしてくれるので、社員の負担やストレスを増やすことなく、決裁までのスピードアップを図れます。ハンコひとつのために出社する手間が省ければ、1日の時間を有効活用でき、業務の生産性もアップするでしょう。
コミュニケーションツール
「web会議ツール」も、テレワークの必需品です。テレワークにおける日常的なやり取りの手段として、主流なのはビジネスチャットですが、業務の内容によっては、テキストだけでは伝わりにくいものもあります。そのため、テレワーク中でも口頭や対面で話せる環境を整備しておく必要があります。
web会議ツールは、社内ミーティングだけでなく、オンライン研修やコロナ禍の面接にも便利です。また、テレワークではコミュニケーション機会の減少も懸念されます。web会議で顔を見て話せば、心理的な距離も縮まるはずです。部下の安否確認にも役立つでしょう。
テレワーク支援ツール「AppRemo」とは
テレワークフロー「AppRemo」は申請・承認業務機能を中心に開発されたワークフローシステムです。申請・承認業務の「見える化」、申請内容についてすぐ確認できる「簡易チャット機能」など、テレワークに便利な機能を搭載しています。
「AppRemo」の強みは、誰でも迷わずに使えることです。ワークフローシステムを導入しても、社員にかえって負担をかけるようでは本末転倒です。その点、「AppRemo」は、普段使っているExcelで自由自在に申請フォームを作成できるので、従来のプロセスを大きく変更することなく、迅速なシステム化を実現できます。
まとめ
これからの時代、テレワークはますます当たり前の働き方となり、企業や社員を支える手段になっていくと想定されます。テレワークには、ワークフローツールが欠かせません。テレワークフロー「AppRemo」を導入し、自社にもテレワークを定着させましょう。
「AppRemo」は、「誰にでも直感的に操作できるインターフェース」と「管理部門の方々の業務軽減」にこだわった製品です。さまざまな職場のニーズに応え、テレワークの業務効率化をサポートします。
- TOPIC:
- 業務改善/効率化
- 関連キーワード:
- 申請業務