オフィスの外で理想的な業務環境を整える、というのはなかなか難しいことです。そこで、そうしたオフィス外の環境でも効率を落とさずテレワークを進めるため、必需品となるツールやシステムなどがあります。この記事では、テレワークの種類について簡単に紹介したうえで、テレワークに欠かせないツールやグッズを紹介します。
テレワークの種類
一口にテレワークといっても、複数の種類があるのはご存じでしょうか。「テレワーク」という言葉は、「ICT(情報通信技術)」によって、場所と時間に縛られず、柔軟に働く方法全般を指しています。「テレワーク=在宅勤務」というイメージを持っている方も多いですが、正確には、在宅勤務は、テレワークの1種です。在宅勤務以外にも、働く場所や働き方によって、テレワークは種別化されるのです。
まず上記のように、自宅で、PC・インターネット・スマートフォンなどを利用しコミュニケーションをとりながら働くタイプを「在宅勤務」と呼びます。次に、移動中の車内や、飲食店などで手元のPCやスマートフォンなどを利用し、その場に業務環境をつくりながら働くタイプを「モバイルワーク」と呼びます。そして、企業側が、本社や支社とは別の場所に設置した、テレワーク専用のオフィスへ勤務するタイプを、「サテライトオフィス勤務」と呼びます。
テレワークに最低限必要なもの
テレワークの必需品はもちろん、PCやスマートフォンなどの基本機器とインターネット環境です。在宅などで長時間仕事をする際は、会社からノートPCを支給されるケースが多いと思われます。しかし、自分のPCで作業する場合は、しっかりしたセキュリティ対策や、業務に必要なアプリケーションのインストールが必要です。
インターネット回線についても、時間帯や地域によって速度が変わらずに安定している回線が望ましいでしょう。
また、オフィス外から、安全に会社のネットワークへアクセスするためには、「VPN」の利用が必要です。VPNとは「Virtual Private Network」の略で、日本語で「仮想専用線」と訳します。暗号化機能を用いて、インターネット上に仮想的な専用回線を確立し、社外への情報漏えいを防ぐ狙いがあります。
テレワークを快適にするのに便利なシステム
最低限の準備ができたなら、さらに快適にテレワークを行い、業務効率を上げていきましょう。ここではそれに役立つシステムを、ピックアップして紹介します。
コラボレーションツール
コラボレーションツールとは、社内外とのコミュニケーションを円滑化することで、業務全体を効率化するツールのことです。テレワークで社内のメンバーと離れて仕事をする場合、「どのようにコミュニケーションをとるか」は非常に重要な課題です。
ビジネスチャットやWeb会議システム、ファイル共有用のストレージなど、コラボレーションツールにはさまざまな種類があります。
テレワークを効率的に行うためには、コラボレーションツールの活用が欠かせません。具体的にはSlackやChatworkといったビジネスチャット、Google Drive・Boxなどのクラウドストレージなどが、よく使われるコラボレーションツールの例です。
特に、メールや電話よりも格段に手軽で多機能なチャットツールを使用すれば、メンバーたちで通話しつつ、画像や動画を共有・編集しながら、業務を遂行することが可能となります。日々の業務にはもちろん、大がかりなプロジェクトの進行には欠かないツールです。
ワークフローシステム
ワークフローとは一般に、「一連の業務の流れ」を指す言葉です。特に企業の業務においては、各種申請や稟議などの申請・確認・承認といった流れを指す言葉として用いられます。このワークフローを、コンピューターで行えるようにしたものを、ワーフローシステムと呼びます。
従来、ワークフローは紙の書類で回すのが一般的でした。しかし紙を利用する場合、手渡しなどでやりとりに時間がかかります。さらにワークフローが増えると、書類の数や関わる人も増え煩雑になるうえ、進捗を把握しづらくなっていました。
ワークフローを、申請や承認を行う当事者が別の場所にいるテレワーク環境で行うために導入されるのが、ワークフローシステムです。オンラインでワークフローを遂行するので、紙のやり取りは発生しません。進捗状態も視覚化されているので、フローの停滞箇所やその原因などもすぐにわかります。テレワークでワークフローを滞りなく進めたい場合には、必須のシステムです。
代表的なワークフローシステムとして、「AppRemo(アップリモ)」や「ジョブカンワークフロー」などがあります。
特にAppRemoは、申請・承認業務機能を強力にサポートすることを軸として構成された、ワークフローシステムです。わかりやすい操作画面を備えているうえに、Excelで申請書を作成できるので、誰にでも扱いやすいことが大きな特徴です。そのため、Microsoft Officeなどを使用している普段の業務環境へ、スムーズに導入できるでしょう。
またAppRemoでは、Excel申請書に記載されたデータが、自動でデータベースへ格納されます。必要に応じてデータを再確認したり、CSVファイルとして出力して別のシステムで活用したり、といったことも容易に可能です。紙書類のやり取りでは実行困難な、柔軟なワークフローシステムが、わかりやすく「見える化」されつつ、実現されます。
勤怠管理システム
勤怠管理システムとは、従業員の出勤・退勤・残業・欠勤といった勤怠状況を一元的に管理するシステムのことです。タイムカードを使った従来の勤怠管理とは異なり、勤怠管理システムは、従業員の出勤・退勤をオンラインで管理します。そのうえ、リアルタイムで従業員の勤怠状況を把握できるので、労務管理の精度自体が高まります。
また勤怠管理システムでは、従業員の勤怠データが自動集計されているので、残業代の算出など、煩雑になりがちな給与計算もスマート化されます。それにより、担当者にかかる負担が大幅に軽減できることも重要なメリットです。
昨今では、たとえば「ジョブカン」や「KING OF TIME」など、クラウドを使った勤怠管理システムが数多く登場していますので、自社に適合するものを吟味し、導入を検討しましょう。
テレワークにおすすめの便利グッズ
ここからは、テレワークの質をさらに向上させてくれる、便利アイテムを紹介します。
ヘッドセット
テレワークの際は、Web会議などのミーティングを行う機会が多くなります。その際、クリアな音声で通話したいなら、ヘッドセットを使用しましょう。またコールセンターのように、電話対応が中心となる業務には、ヘッドセットが必須装備になるでしょう。
Webカメラ
Web会議には、Webカメラの使用も有効です。PCにカメラが搭載されていれば、必ずしも別途購入する必要はありません。しかしWebカメラを外付けすれば、配信画質の向上も期待でき、アングル調整も容易になります。マイクを内蔵しているWebカメラであれば、ヘッドセットなしでも、クリアな音声入力で、Web会議へ参加可能です。
デスクチェア
テレワークでは、長時間座っていることになるので、品質の良いデスクチェアを用意したいところです。背中や腰が痛くなってしまう安価なタイプでは、仕事に集中できず効率も落ちてしまいます。購入の際は、自分の身体にあったチェアを慎重に選びましょう。
クッション
デスクチェアと共に、長時間のデスクワークを支えてくれるのがクッションです。クッションを使えば、同じ姿勢で仕事を続けても疲れづらくなり、腰痛や痔の予防にもなります。できるだけ実店舗で試してみて、自分にフィットするものを選びましょう。
運動不足解消グッズ
在宅勤務の天敵と言えば、運動不足です。身体を動かす機会を自分でつくらなければ、体調悪化や肥満を招いてしまいます。そこで例えば、座席の代わりにバランスボールを取り入れるなど、運動と両立できるグッズを使用すると、有効な対策となります。
テレワークの必需品 まとめ
ICTを活用することで、場所や時間にとらわれずに働くことが可能なテレワーク。そのメリットを安定的に実現させるためには、PCやスマートフォンなどの機器と、インターネット環境の整備が欠かせません。そのうえでさらに、効率的に業務を進めるためには、コラボレーションツール・ワークフローシステム・勤怠管理システムが必要となります。例えばテレワークフローシステムAppRemoなら、誰もが使い慣れたExcelで申請書を作成できるので、導入ハードルは極めて低いと言えます。申請書の内容を自動でデータベース化するため、他のシステムへ入力する手間も削減できます。また、スマートフォンやタブレットにも対応しているので、当事者がそれぞれの自宅や出先にいても、申請・承認作業の進行が可能です。簡易的なチャット機能まで備えており、もしワークフローに停滞が起こっても、必要な人員間でのやり取りを即座に行うことができます。テレワーク化に最適なワークフローシステムとして、ぜひ導入をご検討ください。
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