Oracle Cloud Infrastructureとは何か、その特長や導入メリットをわかりやすく解説していきます。これからOracle Cloud Infrastructureへの移行を検討している方は、参考にしてください。
Oracle Cloud Infrastructureとは?
オラクル社が提供するパブリッククラウドサービス「Oracle Cloud」で提供されるIaaSとPaaSサービスをOracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)と言います。
Oracle Cloudは、代表的なパブリッククラウドサービスである、アマゾン社のAWSやマイクロソフト社のMicrosoft Azureに比べて、後発のクラウドサービスではありますが、既存のクラウドサービスに足りなかった部分を備えた「次世代のクラウド」として高い成長率を維持しており、注目が集まっています。
また、一般的に「オラクル(Oracle)」と聞くとデータベースを思い浮かべる方が多いでしょう。Oracle Cloudは、Oracle Databaseで培ったエンタープライズ向けのノウハウを活かし、Oracle Databaseに関するサービスだけではなく、高性能と低コストを両立した100を超えるサービスを、24カ国48リージョンで提供しています。
OCIを活用することにより、ビジネス・アジリティを向上させるとともに、コスト削減や、ITの複雑性を軽減し、企業のイノベーションとビジネスの変革を促進します。
導入事例やユースケースは下記をご確認ください。
リージョンやシェア率の詳細については下記ブログをご確認ください。
Oracle Cloud/Oracle Cloud Infrastructureの特長
Oracle Cloud/OCIの特長について説明します。
統一化されたプラットフォーム
Oracle Cloudは、オンプレミスの製品とパブリッククラウドのサービスを同一のアーキテクチャで提供することで、これまでに培った技術やノウハウをそのままクラウドで活用することができ、クラウド環境へ速やかに移行することができます。これは、多くの企業が利用しているOracle Databaseを長年提供してきたオラクル社こその、Oracle Cloudにとって重要なコンセプトであり、他のパブリッククラウドサービスと大きく異なる特長でもあります。
より堅牢なセキュリティの実現
Oracle Cloudは、セキュリティを最優先に設計されています。さまざまなセキュリティソリューションや独自のセキュリティポリシーによって、サイバー攻撃や不正アクセスといった脅威から顧客の情報資産を保護します。以下にOracle Cloudのセキュリティ体制の一例を紹介します。
自動化されたセキュリティ管理
- リスクがある設定を自動検知(Oracle Cloud Guard)
構成とアクティビティを監視し、問題の特定、脅威を検出、問題の是正、顧客通知 - セキュリティポリシーの自動有効化(Oracle Security Zones)
ベスト・プラクティスを強制的に適用し、初期段階からリソースのセキュリティを確保 - 脆弱性自動修復(Oracle Autonomous Database/Oracle Data Safe)
Oracle Autonomous Databaseにおける脆弱性自動修復
Oracle Data Safeによるセキュリティリスク軽減
データ中心のセキュリティ
- DBセキュリティ対策の自動化
重要情報の隠蔽、セキュリティ構成、機密データ発見、アクティビティ監査 - 特権ユーザーアクセス制御
セキュリティ・バイ・デザイン
- 完全なテナント分離
ネットワークの仮想化を別のHWで実施し、マルウェア感染などのセキュリティリスクを極小化 - 強制的なデータ暗号化
すべてのデータをフルマネージドで暗号化/すべてのネットワーク通信も暗号化 - 階層型権限管理
部署ごとにコンパートメントを作成し詳細なポリシー管理を実施
セキュリティの詳細については下記ブログをご確認ください。
業界初のSLAを定義
Oracle Cloud は安定した高速な基盤を元に、可用性だけでなく、性能と管理も対象にした業界初のSLAを提供しています。
SLAの詳細については下記ブログをご確認ください。
Oracle Cloud Infrastructureの導入メリット
OCIの導入は、システム構築や運用の手間がかからない、コストパフォーマンスが良い、といったメリットがあります。さらに詳しく見ていきましょう。
直感的なWebブラウザベースのコンソール
OCIでのリソース作成のツールとして、オラクル社よりOracle Cloudコンソールが提供されています。直感的なWebブラウザベースのGUIにより、マシンタイプやノード数、データベースなどを選択するだけで、PaaS/IaaS環境が構築できるので、専門知識がなくてもすぐに設定を終えられます。
また、OCIで提供されているモニタリング機能を使うことで、OCI上の各種リソースの性能や状態の監視をOracle Cloudコンソールから確認することができます。
Oracle Cloudコンソール利用方法については詳細については下記ブログや動画をご確認ください。
コストパフォーマンスが高い
OCIでは利用頻度の高いサービス3つ全てで低価格を実現しています。
OCIでは、データの利活用や他クラウド連携に重要なデータ転送を、低価格で提供しています。
- 最初の10TBまで無償(他社では1GBまで)
- 単価が3.5円/GBと安価(他社より78%削減)
- 閉域網接続では課金なし(接続ポート料金のみ)
Oracle Cloud/Oracle Cloud Infrastructure入門
これからOracle CloudとOracle Cloud Infrastructureの導入検討や利用される方向けに知っておいた方が良い情報や基礎知識について紹介します。
Oracle Cloud Infrastructureチュートリアル
OCIの使い方を学びたい人に向けて、オラクル社から「Oracle Cloud Infrastructureチュートリアル」が提供されています。各項ごとに画面ショットなどを交えながらステップ・バイ・ステップで作業を進めて、OCIの機能についてひととおり学習することができるようになっています。
チュートリアルの内容と使い方の概要については下記ブログをご確認ください。
Oracle Cloud Services Agreement
Oracle Cloudを注文する際には、契約書である「Oracle Cloud Services Agreement」に同意する必要があります。Oracle Cloud Services Agreementには、Oracle Cloudのサービス内容や料金を始め、19項目に渡る契約事項について記載されています。契約書の内容は、オラクル社のWebページ「オラクルの契約」にて確認することができます。
Oracle Cloud Services Agreementに記載されている各項目の概要については下記ブログをご確認ください。
Oracle Cloud Support
Oracle Cloudには、Oracle Cloud Supportという強力なサポートサービスがあり、開発や保守作業を円滑に進めることができます。Oracle Cloud Supportのサポート料は、クラウドサービスのリソース利用料に含まれています。そのため、サポート料金を別途支払う必要はなく、クラウドを利用している期間中は困った時にいつでもサポートサービスを利用することができます。
Oracle Cloud Supportの使い方については下記ブログをご確認ください。
Oracle Cloud Marketplace
Oracle Cloud Marketplaceは、Oracle Cloud上で提供されるデジタルアセットのオンラインストアです。このOracle Cloud Marketplaceでは、開発者が迅速に、効率的に環境を準備できるように幅広いサービスやアプリケーションが提供されています。
Oracle Cloud Marketplaceの使い方については下記ブログをご確認ください。
おわりに
OCIでは、PaaSやIaaSなど、使用目的に応じて選べるサービスが用意されており、自社に適したソリューションを選択することが可能です。また、オンプレミス環境からクラウド環境へ移行する際にも、構築・導入に手間はかかりません。コストパフォーマンスの高いOCIをうまく活用することで、業務効率の向上につながるでしょう。
システムエグゼでは、OCIに特化した無償移行アセスメントサービスを提供しています。まだOracle Cloudをご検討されたことが無い方や、以前にOracle Cloudにご興味を持った方も、この機会にOracle Cloudをご検討されてみてはいかがでしょうか。
- カテゴリ:
- OCI基礎知識
- キーワード:
- oracle cloud とは
- oracle cloud paas