Oracle Cloud Services Agreement(本契約)の内容を紹介!

 2021.11.01  株式会社システムエグゼ オラクルクラウドチーム

Oracle Cloudを注文する際には、契約書である「Oracle Cloud Services Agreement」に同意する必要があります。本記事では、このOracle Cloud Services Agreementに記載されている項目の概要についてお伝えします。

Oracle Cloud Services Agreement(本契約)の内容

Oracle Cloud Servicesはオラクル社が提供するパブリッククラウドサービスであり、Oracle Cloud Services Agreementは契約・注文時に締結される契約書です。

Oracle Cloud Servicesのサービス内容や料金を始め、19項目に渡る契約事項について記載されています。以下では、Oracle Cloud Services Agreementにおける項目別の内容を解説していきます。

契約以前に書面・口頭などで契約に関する同意がなされたり、サイト等の別の箇所に内容上の記載があったりしても、本契約書の内容が優先されます。そのため、気になる点がある際はまず公式サイトの本契約書を確認してください。

とは言え、契約書の内容すべてを熟読するのは時間もかかります。そこで本記事では、それぞれの項目別に重要な部分をピックアップして、簡潔にまとめ直しました。契約書の中で自社が特に参照すべき箇所を定めたり、契約書全体の構成を確かめたりする際に、活用してください。

※本記事は2021年10月時点の情報に基づいて作成しており、現況と異なる場合があります。

1.サービス内容

本項では、オラクル社が提供しているサービスの期間中、以下の内容に同意、または準拠したうえでサービスを受けられることが記載されています。

  • オラクル社によるサービス内容の更新があること
  • 内容の更新により無断で可用性が下がることはないこと
  • オラクル社のサービスを用いて嫌がらせやプライバシー侵害など問題のある内容を発信しないこと
  • 使用者のアプリケーション及びコンテンツによるクレームが発生したとき、オラクル社は責任を負わないこと

2.料金及び支払

本項では、契約を締結したときの税金の扱いや、支払い期日について記載されています。

  • 支払い期日は、請求書を発行した月の末締め、翌月末払いとなる
  • 消費税などの税金はサービス料金と別に支払いが必要
  • サービス内容を超過した場合は速やかに支払いすること

3.所有権及び制限

本項では、オラクル社が提供するサービスと、利用者が開発・利用したコンテンツの所有権や制限事項について記載されています。

  • サービス利用者は、利用者のコンテンツに対する知的財産権などの一切の権利を得る
  • オラクル社が開発、納入したサービスについては、オラクル社に一切の権利がある
  • サービスの利用を通じて利用者が第三者のコンテンツを利用した場合は、利用者と第三者間の契約内容に基づいて所有権が決まる。
  • 利用者はサービスに関して、変更やリバースエンジニアリング、複製などを行ってはならない

4.機密保持

本項では、オラクル社が提供するサービスや、サービス内のコンテンツに対する機密保持について記載されています。

  • オラクル社、または利用者は、契約条件や価格、利用者のコンテンツなど相手が持つ機密情報を必要に応じて開示することがある
  • オラクル社は利用者のコンテンツに対して機密情報を保護するが、既に公示されている情報、第三者に開示を受けた情報などはその限りではない
  • オラクル社、または利用者は、相手が開示した機密情報を5年間は第三者に開示しないこと

5.コンテンツの保護

本項では、オラクル社が提供するサービス内のコンテンツに対する保護について記載されています。

  • オラクル社は「Oracle Privacy Policy」に則って利用者のコンテンツを保護する
  • ただし、利用者のコンテンツにおけるセキュリティの脆弱性についてはオラクル社 の責任範囲からは外れる
  • サービス仕様書に入っていないデータ保護やセキュリティをオラクル社に求めてはならない

6.保証、免責及び唯一の救済措置

本項では、サービスにおける保証や免責事項について記載されています。

  • オラクル社 はサービス期間中、サービス仕様書通りのサービスを提供することを保障する
  • 仕様書通りのサービスが提供されていない場合、利用者は速やかにOracle に連絡すること
  • 利用者や第三者のコンテンツにおけるパフォーマンスやセキュリティについて一切の責任を負わない
  • オラクル社が責任を負い、救済措置を行うのは保証を満たさないサービスの是正についてであり、エラーや中断、利用者の要件を満たさないことは保証範囲内に入っていない
  • 本項で記載されている保障内容が唯一であり、ほかには明示的・暗示的な保証は一切ない

7.責任の制限

本項では、オラクル社や利用者に何らかの責任が生じたとき、その責任の制限について記載されています。

  • どの当事者も、いかなる損害や利益・データ・信用などの損失に対して責任を負わない
  • オラクル社の賠償責任は、利用者が直近12ヶ月間で支払った金額を超えないこと

8.補償

本項では、利用者によるオラクル社の当該サービスの利用について、第三者から知的財産権侵害のクレームを受けた場合を想定し、補償条件や内容について記載されています。

  • 利用者が裁判所の要求に速やかに対応し、オラクル社側に適切な情報提供や助力を行う限り、オラクル社は利用者を保護する
  • 第三者の知的財産権侵害をオラクル社が認めた場合は、「第三者側からそうした利用方法を継続するための権利を購入する」か「オラクル社のサービスの利用方法を、非侵害なものへ修正する」かを選べる
       └この選択ができない場合、利用者はオラクル社のサービスを中止し、前払い済のサービス使用料の未使用分をオラクル社より返金される
  • 利用者が、オラクル社のサービスとして提供されているプログラムなどに対して、変更を加えていたり古いバージョンを用いていたりすることが要因となり、第三者の知的財産権侵害が生じた場合は、補償されない

9.有効期間・終了

本項では、サービスの有効期間とサービスが終了する条件について記載されています。

  • サービス期間は自動的に延長されるが、利用者が30日前までにサービスを更新しない旨を通知するか、オラクル社がサービスを更新しない旨を90日前に通知した場合はサービス終了となる
  • サービス内のコンテンツやアプリケーションが下記に該当するとオラクル社が判断した場合、利用者のアクセスを停止する
       └コンテンツが重大な機能・セキュリティ・可用性上の脅威にさらされている
       └サービスを違法行為に利用している
       └Acceptable Use Policyに違反している
  • 利用者が料金の未払いなどで注文に違反し、30日以内に是正しない場合、債務不履行となりサービスの終了、未払いを含むすべての合計金額の支払いを行う必要が生じる
  • オラクル社は、サービス終了時に利用者がデータを抽出できるようにし、抽出期間後はサービス内のすべてのコンテンツを消去、または復元できないようにする

10.第三者のコンテンツ・サービス・Webサイト

本項では、オラクル社のサービス内で第三者のコンテンツにアクセス、利用する際の責任範囲などについて書かれています。

  • サービス内で第三者のコンテンツ等にアクセスする場合、オラクル社は第三者のコンテンツに対する管理や責任を一切負わない
  • サービスの円滑化を目的に、オラクル社が利用者の代わりに第三者のサービスにアクセスする場合、利用者が責任を負う
  • 第三者がコンテンツやAPIを利用不可に変更した場合、オラクル社は利用者の許可を得ることなく第三者のコンテンツへのアクセスを停止する

11.サービスの監視・分析

本項では、オラクル社がサービスの監視・分析を行う条件とその内容について記載されています。

  • オラクル社は、サービス運用の円滑化、脅威や違法行為の検出や対処を行うためにサービスを監視する
  • 必要になる場合を除き、オラクル社は利用者のコンテンツを収集、保存しない
  • サービスを介して作動する、オラクル社以外が提供するソフトウェアを監視しない
  • オラクル社はサービス分析を行い公表できる、ただし個人を特定する情報や機密情報が含まれることはない

12.輸出

本項では、サービス内のコンテンツ、情報の輸出について記載されています。

  • サービスに対して、米国、ならびに日本などの輸出関連法規が適用される
  • 利用者は、輸出関連法規に違反してデータや情報、ソフトウェア等を輸出せず、法規で規制されたあらゆる用途で使用しないこと
  • サービスが地理上の場所を問わずアクセスできるよう、オラクル社がコンテンツをユーザーのワークスペースに転送や移動することに同意すること

13.不可抗力

本項では、戦争や天災など、不可抗力の事象が発生した際の対応について記載されています。

  • オラクル社、利用者の双方は、戦争、天災、流行病、政府の規制などの不可抗力により義務の不履行、遅延が発生したときは責任を負わない
  • 不可抗力が改善せず30日を超えた場合、オラクル社、利用者の双方は注文を取り消すことができる

14~16.準拠法と管轄裁判所、通知、譲渡

本項では、本契約が準拠する法律と管轄となる裁判所などについて記載されています。

  • 契約に関する紛争が生じたときは、日本国の法律が適用され、東京地方裁判所を第一審の裁判所とする
  • オラクル社からの契約に関する通知は書面で提供され、利用者がオラクル社との法的紛争や補償に関する通知をする場合も書面で所定の住所に送付する
  • 利用者は本契約やサービスをほかの個人や法人に対して譲渡、贈与、移転しない

17.その他

本項では、オラクル社のサービスに関するそのほかの契約内容が記載されています。

  • オラクル社は独立した契約者であり代理人は存在しない
  • オラクル社のビジネスパートナー及び第三者はオラクル社の代理人ではなく、オラクル社は法的な責任を負わない
  • 知的財産権と料金の不払いを除き、訴訟の原因が発生して2年以上経過してから訴訟を提起することはできない
  • サービスが利用者の要件を満たすかを確認することは利用者に責任があり、オラクル社はそのサポートを行う

18.完全合意

本項では、本契約が最終的な合意内容となることが記載されています。

  • 本契約、ならびに適用される注文が、利用者が注文したサービスに対する完全な同意としてみなされ、注文以前に行われた同意に取ってかわること
  • 本契約の内容が正しく、購買注文、サイトなどに記載されたオラクル社所定ではない書面に記載された内容は適用されない

19.定義

本項では、「オラクル・ソフトウェア」「Program Documentation」「サービス仕様書」など、契約書に出てくる各種名称の定義について記載されています。

  • 「オラクル・ソフトウェア」とは、オラクル社が利用者に対しダウンロードできるようにした、あらゆるソフトウェア、アプリケーション、ツールのことを指す
  • 「Program Documentation」とは、サービスやオラクル・ソフトウェアに関するユーザーマニュアル、ヘルプウィンドウ、ならびにReadmeファイルのことを指す
  • 「サービス仕様書」とは、Cloud Hosting and Delivery Policies、Program Documentation、
    Oracle service descriptions 、及び Data Processing Agreement、Oracle Privacy Policy、その他注文時に言及されるOracle文書のことを指す
【動画】初級② OCIコンピュート基礎・設定編
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まとめ

今回は、Oracle Cloud Services Agreementに記載されている各項目の概要をまとめました。

本契約にはサービス内容を始めとした各種規約が記載されており、事前の同意内容にかかわらず本契約の内容が正となるため、詳細に確認しておきましょう。

Oracle Cloudはクラウドとオンプレミス、両方の良さを備えた次世代クラウドインフラです。

契約内容を正しく理解して、さまざまなメリットのあるOracle Cloudを活用しましょう。


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