Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方

 2023.03.22  株式会社システムエグゼ オラクルクラウドチーム

Oracle Cloud Supportは、Oracle Cloud全般に関わるサポートサービスです。本記事ではOracle Cloud Supportでできることや問い合わせ方法をご紹介します。

Oracle Cloud Supportとは

Oracle Cloud全般のサポートサービスであるOracle Cloud Supportの大きな特徴は、サービスが無料で利用できる点です。正確にはリソースの利用料の中にサポート料が含まれています(無償トライアル期間を含む)。

そのため、サポート料金を別途支払う必要はなく、クラウドを利用している期間中は困った時にいつでもサポートサービスを利用することができます。

なお、クラウドの契約終了と同時にサポートサービスは利用できなくなります。

Oracle Cloud事例集
Oracle Cloud VMware Solution-構築および機能検証結果報告書

Oracle Cloud Supportでできること

Oracle Cloud Supportには一般的な問い合わせサービスのほかにも、便利なサービスがあります。

ここでは各種サービスをご紹介します。

SR(Service Request)の作成

Oracleのサポートエンジニアから支援を受けるために問い合わせを行うことができます。

SR詳細について紹介します。

重大度

発生した問題の深刻度合いによって、SRに重大度を設けることができます。目安は下記のとおりです。

重大度 内容
1 サービスの本番環境が停止し、業務が合理的に継続できないといった深刻な障害が発生した状態。以下の条件に該当する場合に用いる。
  • データが損傷している
  • クリティカル・ドキュメントに記載されている重要な機能が利用できない
  • サービスがいつまでもハングすることにより、リソース又は応答に対し、容認できない又は際限ない遅延が発生する
  • サービスがクラッシュする。何度か再起動を試みた後も破壊された状態が継続する

サポートエンジニアとリアルタイムで並走しながら調査・対応を進めていくため、問い合わせ者も24時間常に連絡がとれる体制が必要。
2 深刻なサービスの損失があり、限定された手段で運用が継続可能な場合に用いる。
3 軽微なサービスの損失があるが、回避方法が他に存在する場合に用いる。
4 サービスの損失はなく、運用にも影響がない状態。機能拡張をリクエストしたい場合などに用いる。

時間帯

SRの登録は24時間365日行うことができますが、担当のサポートエンジニアが調査や回答を対応する時間帯はOracleの通常営業時間内となります。(月曜~金曜 9:00~18:00、 祝日・年末年始を除く)

ただし、重大度1のSRの場合は営業時間外であっても最優先で対応されます。

言語

問い合わせ言語によって、サポートエンジニアからの回答速度に変動がある場合があります。

日本語で問い合わせた場合、内容や重大度によっては海外のサポートエンジニアが担当する場合があります。その場合、日本の翻訳チームを介してのやりとりになるため、問題解決までに時間を要することがあります。

英語で問い合わせを行った場合、グローバルのサポートエンジニアが担当します。

緊急性に応じて使い分けるとよいでしょう。

ナレッジの参照

蓄積されたナレッジを参照することができます。サービスごとに分類されているため、容易に情報を検索することが可能です。

コミュニティへの参加

Oracle Cloud Supportには、ユーザー間での情報交換や交流ができる「コミュニティ」機能が存在します。ここでは各ユーザーがTipを作成し疑問などを投げかけると他のユーザーから回答が得られます。

Oracle Cloud Supportの初回登録方法

Oracle Cloud Supportの利用に必須である、ユーザーの作成からサポートIDの紐づけまでの手順をご紹介します。

Oracleプロファイルの作成

1-1. 下記のURLよりOracle Cloud Supportにアクセスします。
https://support.oracle.com/

1-2. 「新規ユーザーとして登録」をクリックします。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方 1

1-3. 必要情報を入力します。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方2

1-4. 設定したメールアドレス宛にオラクル社よりメールが届きます。「電子メール・アドレスの確認」ボタンをクリックすることでアカウントが有効化されます。

ユーザーの登録

2-1.  1の手順で作成したユーザーアカウントでMy Oracle Supportにサインインします。

2-2.  画面右上の自身の氏名をプルダウンし、「マイ・アカウント」を選択します。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方3

2-3.  「アクセスのリクエスト」ボタンをクリックします。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方4

2-4.  サポートIDを入力します(サポートIDは管理者ユーザーまたは契約代表者に確認します)。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方5

2-5.  管理者ユーザーから承認されれば登録完了です。

Oracle Cloud Supportへの問い合わせ方法

問い合わせの入り口は、My Oracle SupportとOCIコンソール画面の2種類存在します。ここではOCIコンソール画面を例にご紹介します。

OCIのコンソール画面上にある浮き輪アイコンより、「サポート・リクエストの作成」ボタンを押下します。
Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方6

Oracle Cloud Support (オラクルクラウドサポート) の使い方7

各項目には下記の通り入力します。
how-to-use-oracle-cloud-support-8

  1. 問題のサマリー
    発生している問題の概要が大まかに伝わるタイトルを記入します。

  2. 問題の説明
    発生している問題を可能な限り詳細に記入します。問い合わせ内容に不足があると一度で意図が伝わらず、やり取りの往復が増えて解決までの時間が長期化してしまいます。

    下記のポイントを意識するとよいでしょう。

    1. 問い合わせを行うことの目的を明確に伝える
    2. 最終的に期待される動作を問い合わせ時点で共有しておく
    3. 何をもって解決と見なすのかをあらかじめ明確にしておく

  3. 重大度の選択
    2.で説明した基準に従って重大度を選択します。前述のとおり、重大度1では24時間体制でサポートと協力しながら解決していく必要があるため、選択する際は注意が必要です。

  4. サービス種別の選択
    対象のサービスの種別や発生している問題をコンボボックスから選択します。「サービスの選択」>「サービス・カテゴリ」>「問題タイプ」の順に選択肢が絞り込まれます。

すべて必須項目のため、いずれか該当するものを選択するようにしましょう。
すべての項目に入力が完了したら「サポート・リクエストの作成」ボタンを押下します。
サポート・センターから回答があった場合はメールで通知されます。同じ内容を「サポート・センター」画面から確認することも可能です。

おわりに

今回はOracle Cloud Supportサービスについてご紹介しました。無償で困りごとをいつでも質問できる環境は非常に魅力的ではないでしょうか。

問い合わせ内容や重大度、選択した言語によって回答が得られるまでの期間が異なるため、回答を待つ間に過去にも類似した問題の投稿が無いかナレッジを検索してみたり、コミュニティで質問を投げかけてみたりするのも一つの解決手段になるでしょう。

Oracle Cloudには、Oracle Cloud Supportという強力なサポートサービスがあり、開発や保守作業を円滑に進めることができます。Oracle Cloudへの移行を検討されてみてはいかがでしょうか。Oracle Cloudのお困りの際には、システムエグゼまでお気軽にお問い合わせください。

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