Oracle Cloud Marketplaceは、Oracle Cloud上で提供されるデジタルアセットのオンラインストアです。このマーケットプレイスは、開発者が迅速に、効率的に環境を準備できるように幅広いサービスやアプリケーションを提供しています。本ブログでは、Oracle Cloud Marketplaceの概要、特徴、そして活用方法を紹介していきます。
Oracle Cloud Marketplaceとは
Oracle Cloud Marketplaceは、Oracle Cloud上で提供されるデジタルアセットのオンラインストアです。
このオンラインストアでは、様々な種類のソフトウェア、アプリケーション、サービス等を検索、購入し、Oracle Cloud上で簡単に利用することができます。オラクル社だけでなく、様々なベンダーも製品やサービスを提供しており、OS、データベース、セキュリティ等、幅広い製品やサービスが利用可能です。
Oracle Cloud Marketplaceの特徴
次に、Oracle Cloud Marketplaceの特徴についてご紹介します。Oracle Cloud上で製品を簡単に導入できる
製品の導入モードとしては、以下の3種類が存在します。
イメージ: | 購入したソフトウェアを導入した状態でコンピュートインスタンスをプロビジョニングできる |
スタック: | 必要なセット(例えばVCN、コンピュート、データベース等をひとまとめにしたもの)を一括してプロビジョニングできる |
コンテナ: | OKEで実行可能なコンテナとしてデプロイできる |
購入したアプリケーションやソフトウェアの利用料はクラウド利用料に統合される
なお、利用料は以下の3つに分類されます。
無料 : | ライセンス費用が無料(コンピュートインスタンス等を利用する場合の利用料は別途必要です) |
BYOL: | 各ベンダーのライセンス形態に応じた課金 |
Paid : | 利用時間やOCPU数に応じた課金 |
IAMと統合されている
Oracle Identity and Access Management(IAM)と統合されており、IAMのポリシーによって製品をデプロイする権限を制御することができます。
Oracle Cloud Marketplaceでの検索方法
それでは、Oracle Cloud Marketplace上で
どのような製品が提供されているかを検索する方法を紹介します。
- Oracle Cloud Marketplaceにアクセスします。
- 「製品」にマウスのカーソルを当てると、カテゴリの一覧が表示されるので、確認したいカテゴリをクリックします。探している製品名がわかっている場合、検索ボックスに入力して検索することも可能です。
ここでは、例として「Database Cloud」を選択します。 - カテゴリに該当する製品が表示されます。
画面の左ペインでは、詳細カテゴリや価格、リリース日等でフィルタリングすることも可能です。
ここでは、例として「Oracle GoldenGate for Oracle」を選択します。 - 製品の詳細ページが表示されます。
Oracle Cloud Marketplaceの活用方法
提供されている製品の検索方法がわかったところで、Oracle Cloud Marketplace の活用方法を見ていきましょう。今回は、例としてOracleデータベースがインストールされたコンピュートを構築する際の流れをご紹介します。- Oracle Cloud Marketplaceにアクセスします。
- 検索バーに「oracle database」と入力して「実行」ボタンをクリックします。
- 「Oracle Database」をクリックします。
- 「アプリケーションの入手」をクリックします。
- OCIへのログインが求められます。
既にOCIのアカウントをお持ちの方は「サイン・イン」をクリック、
OCIのアカウントをお持ちでない方は「Sign Up」をクリックします。
OCIアカウントの作成方法はOracle Cloudの無料枠でできることとトライアルの申し込み方法をご参照ください。 - OCIにログインします。
ログイン方法はOracle Cloud Infrastructure Console(OCIコンソール)へのログインと基本操作をご参照ください。 - Oracleデータベースのバージョンと作成先のコンパートメント名を選択、利用規約への同意にチェックを入れ、「インスタンスの起動」をクリックします。
- コンピュートインスタンスの作成に必要な情報を入力し、「Create」をクリックします。
- コンピュートインスタンスのプロビジョニングが開始されます。
以下の通り、「RUNNING」の状態となれば、コンピュートインスタンスのプロビジョニングは完了です。 - コンピュートインスタンスにssh接続し、Oracleデータベースがインストールできていることを確認後(※)、インスタンスに接続してみます。
[oracle@testdb ~]$ sqlplus / as sysdba SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Nov 16 08:14:28 2023 Version 19.20.0.0.0 Copyright (c) 1982, 2022, Oracle. All rights reserved. Connected to: Oracle Database 19c Enterprise Edition Release 19.0.0.0.0 - Production Version 19.20.0.0.0 SQL>select instance_name,status from v$instance; INSTANCE_NAME STATUS ---------------- ------------ ORCL OPEN SQL>select banner_full from v$version; BANNER_FULL -------------------------------------------------------------------------------- Oracle Database 19c Enterprise Edition Release 19.0.0.0.0 - Production Version 19.20.0.0.0 SQL>
上記の通り、無事Oracleデータベースも稼働していることがわかりました。
筆者の環境では、30分足らずで稼働確認まで行うことができました。
※Oracleデータベースのインストール進捗状況は/u01/ocidb/buildsingle.logファイルで確認することができます。
おわりに
今回はOracle Cloud Marketplaceの活用方法について紹介しました。
ソフトウェアをインストールする基盤を構築し、ソフトウェアをダウンロードしてインストールして…というプロセスを考えると、Oracle Cloud Marketplaceを利用することでとても迅速かつ簡便に環境構築が可能です。
特に簡易的な検証環境の準備やPoC環境の準備に効果を発揮すると思いますので、是非Oracle Cloud Marketplaceを活用いただければと思います。
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- カテゴリ:
- OCI基礎知識