物品管理をエクセルで行う課題やデメリットとは? 解決方法について解説

 2023.08.25  株式会社システムエグゼ

社内の備品や在庫などの管理をエクセルで行っている企業は少なくありません。エクセルを用いた物品管理は手軽な反面、さまざまなリスクを内包しているため注意が必要です。本記事では、物品管理をエクセルで行うリスクやデメリット、解決方法などについてお伝えします。

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物品管理をエクセルで行う場合の課題やデメリット

エクセルはオフィスワークの定番ツールであるため、手軽に物品管理などに活用できる点が魅力です。日常業務で使用しているのなら、わざわざ新たに管理ツールを導入する必要もありません。ただ、エクセルによる物品管理には、いくつもの課題やデメリットがあります。

1. リアルタイムで情報を共有できない

エクセルで物品管理を行うケースでは、物品の残量や所在といった情報を従業員が手入力します。入力した時点では最新の情報が反映されますが、常に最新の情報であるとは限りません。

たとえば、管理者が物品の残量を入力したすぐあとで、残量が変化する可能性もあります。リアルタイムに情報を反映できないため、ときに不正確な情報を目にしてしまうことがあるのは大きなデメリットです。

ファイルを開いて確認したとき、十分な数量があると安心したものの、実は不足している、といったことも起こり得ます。

2. 管理方法が属人化する

エクセルを使い慣れた人が物品管理を担当するケースが多いため、管理作業や情報の属人化につながる点に注意が必要です。管理や情報が属人化してしまうと、担当者が不在のときに情報の更新や確認などができないかもしれません。

必要なときに求める情報を取得できず、業務に支障をきたすおそれがあります。担当者が休暇をとっているときも、わざわざ連絡をとって確認しなくてはいけないのなら非効率です。管理の方法や情報などのスムーズな引き継ぎも妨げます。

3. データが多いとファイルが重くなる

管理するデータのボリュームによっては、ファイルが重くなるおそれがあります。データの入力そのものは可能であっても、いざファイルを開こうとしたときなかなか開けず、情報の取得が遅れるといった事態も招きかねません。

管理する物品の数が膨大であるなら、エクセルでの管理はおすすめしません。ファイルが重くなりすぎて扱いにくくなり、更新作業の効率も低下します。管理担当者がストレスを溜める原因にもなるため、扱う情報量が多いのならエクセルでの管理は控えたほうが無難です。

4. データ改変や消失リスクがある

オフィスワークの定番ツールであるエクセルは、多くの人が利用できるため誰でも手軽に物品管理を行える点が魅力です。ただ、誰でも手軽に使えるゆえに、データの入力ミスや誤操作による情報の削除といったリスクが介在することを理解しておきましょう。

また、内部不正のリスクも少なからずあります。誰でもデータを操作できるため、悪意をもつ従業員が情報を改ざんする、特定のデータを削除するといったことも考えられます。さらに、ファイルそのものが破損して開けなくなったり、消失したりといったリスクがある点にも注意が必要です。

5. 変更履歴を取得できない

エクセルでは変更履歴を取得できません。そのため、ヒューマンエラーによるデータの誤入力や削除が発生しても、本人が気づいて申告しない限り、誰がミスをしたのかの特定は困難です。そのため、重大な問題が発生したとしても、責任の所在を明確にできません。どのような変更がなされたのかの確認も困難です。

6. アクセス権限の設定ができない

ファイルへのアクセス権限を設定できれば、悪意のもと行われる内部不正やヒューマンエラーの回避などが可能です。ただ、エクセルは詳細なアクセス権限の設定ができません。サーバーそのもののアクセス権限を変更する、もしくはファイルにパスワードを設定するなどの手法があるものの、管理者や担当者の手間が増加します。

アクセス権限が設定できないゆえに、自社の従業員であれば誰でもエクセルのファイルへアクセスできてしまうのは懸念点です。データの改ざんや消失などの懸念だけに留まらず、情報漏えいのリスクも高まります。

7. 同時編集が行えない

エクセルを用いた物品管理の課題として、同時編集を行えない点が挙げられます。従業員誰もがエクセルのファイルへアクセスし、編集や閲覧ができるようにと共有サーバーへ格納する企業は少なくないものの、ほかの従業員が先にファイルを開いているとアクセスできません。

俗に言う、ファイル編集の順番待ちが発生するケースは多々あります。社内に構築した共有サーバーでファイル管理などを行っている場合によく目にする現象です。同時編集が行えないため、ほかの従業員が作業を済ませるまでファイルの閲覧や編集ができず、業務の非効率を招きます。

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エクセルで物品管理を行う際の対策方法

エクセルで物品管理を行うのなら、運用ルールの明確化やマニュアルの整備を進めましょう。また、リスク対策としてバックアップを適宜とる、エクセル連携が可能な管理システムを導入するなども有効です。

運用ルールやマニュアルを定める

どの物品を優先的に更新するのかをルール化しておきましょう。また、個々が好き勝手なタイミングで更新するのではなく、誰がいつ更新するのかも決めておく必要があります。作業者や更新日時などをあとから確認できるような運用方法に変えていきましょう。

マニュアルの整備も有効です。マニュアルには、策定した運用ルールを明記しておきましょう。誤操作やミスを未然に防ぐため、作業の手順や方法、注意点などについても記載します。初めての人でも問題なく作業を行えるような、わかりやすいマニュアルに仕上げることが大切です。

バックアップを残す

管理しているデータのバックアップをとっていないと、何らかのトラブルが発生した際にすべて失ってしまうかもしれません。ときに、膨大なデータが消失してしまい、大問題に発展するリスクも考えられます。また、データの改ざんに備えるためにも、定期的なバックアップが必要です。

バックアップに関するルールも策定し、マニュアルへ明記しておきましょう。業務が終了したタイミングでバックアップをとる、日付ごとにファイル名を変更するなどルールを決めて運用します。定期的なバックアップには多少の手間が発生するものの、データの消失や改変が発生したときの対策として有効であるため、必ず取り組むべきです。

エクセル連携が可能なシステムを導入する

エクセル文化が根づいている企業に、新たな管理システムを導入しても従業員の反発を招くおそれがあります。一時的に従業員のモチベーションダウンや業務効率の低下を招くばかりか、ITリテラシーの低さゆえにシステムを使いこなせない、といった事態にも陥りかねません。

このようなリスクを回避するには、エクセル連携が可能な管理システムの導入が有効です。管理そのものは従来通りのエクセルで行えるようにし、データを共有する仕組みを構築するのがおすすめです。

エクセル文化はそのまま! 「AppRemo(アップリモ)」で在庫管理フローを効率化

エクセル文化が根づく企業に新たなシステムを導入するのは、従業員の反発やモチベーションダウンを招くためおすすめできません。エクセル文化はそのままに、在庫管理フローを効率化したいのなら、「AppRemo(アップリモ)」の導入がおすすめです。

AppRemo(アップリモ)は、エクセルで作成した申請書をそのまま運用できるワークフローシステムです。慣れ親しんだエクセルを利用でき、いつでもどこでも使えるためリモートワーク環境下での使用にも適しています。受発注のフローと在庫管理は密接に関わりあっているため、同ツールでシステム化を実現すれば効率的な在庫管理を行えます。

まとめ

エクセルを用いた物品管理は、誰でも手軽に取り組めるメリットがある反面、データの消失や改ざんリスクなど、さまざまな問題もあります。従来通りエクセルで物品管理を行いたいのなら、エクセルをそのままシステムに組み込めるツールの導入が有効です。

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