「業務における承認の手間を減らしたい」と考える企業は少なくありません。実は多くの企業が、この承認フローに課題があると感じています。そこで本記事では、業務における承認・否認がどう進むのか、またそのフロー上の問題点や解決策について解説します。
承認と否認とは
辞書的な意味での「承認」とは、正当・事実であると認めること、認め許すことを意味し、具体的には「相手の権利を承認する」「市長に承認を得る」といった使い方をします。一方「否認」は事実として認めないことを意味します。
業務における承認と否認
企業の業務において、承認や否認が行われるシーンは多々あります。組織に属する人間は、それぞれ権限が付与されており、その範疇で業務を遂行します。たとえ会社のためになることであっても、一従業員の独断による権限を逸脱した行為は認められません。責任を伴う行動については、基本的に上長などに許可をとる必要があります。申請を行い、上長や関係各所の責任者が内容に目を通したうえで、承認もしくは否認をします。このように、自身の権限で決定できない内容について組織上層部の判断を仰ぎ、承認を得る手続きを「稟議」といいます。なお、稟議は日本特有の手続きといわれており、事業活動を行う企業だけでなく、さまざまな組織で採用されています。
申請者側から見た、承認・否認の課題
組織に属し、何らかの申請をしたことがある方なら、なにかしらの申請手続きの課題を感じているのではないでしょうか。申請者側から見た課題としては「手続きが面倒」「複数の承認が必要」「進捗がわからない」などが挙げられます。以下で詳しく見ていきましょう。申請の手続が面倒
業務における申請では、その都度書類を用意しなくてはなりません。現代ではパソコンを用いて作成するケースがほとんどですが、書式が変更される場合もあり、その都度新たなものを作らなければならなくなります。企業によっては、申請書に関する細かいルールや慣習があることも珍しくありません。また、基本的に申請書面は上長に手渡しします。そのため上長が見つからないと、いつまでも申請ができなかったり、探しまわって余計な時間を費やしたりするなどの弊害が生じます。
別拠点の上司の承認が必要
直属の上長に意思決定権があるのなら、その1人に申請書類を渡せばよいのですが、多くの組織ではそうもいきません。場合によっては、別拠点の責任者や担当者に書類を回し、各人から承認を得る必要があります。このようなケースでは、書類を郵送するにも手間がかかり、承認・否認の返信を得るまでにも時間がかかります。
テレワークで出社できない
働き方改革による多様な働き方の導入や、コロナ禍による感染リスク回避のため、テレワークを取り入れる企業が増えました。テレワークではオフィス以外の場所で勤務するため、従来のように上司へ直接書類を手渡しできなくなりました。郵送を認めている企業はありますが、中には手渡しでないといけないケースがあります。そのような場合、わざわざ書類を提出するためだけに出社する必要があり、あまりに非合理的と言わざるを得ません。
承認の進行状況がわからない
複数の上長の承認を得なければならないケースでは、申請書類が次々とリレーされていきます。このような状況なので、申請者は書類が今どこにあるのか、誰の承認待ちなのかがわかりません。
承認完了の連絡がないと、申請者からすれば上長に「あの件はどうなっていますか?」と質問をしたくなるでしょう。しかし、そもそも書類が今どこで止まっているのかも把握できない以上、それすら困難です。
決裁側から見た、承認・否認の課題
申請者側から見た課題以外にも、実は決裁者側から見た承認・否認に関する課題も多くあります。主な課題として、「次々と申請書類が積み上がり対処しきれない」「出先で対応できない」「不明点があるため決裁できない」などがよく挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。決裁すべき申請書類が積み上がってしまう
責任者のもとには、日常的にたくさんの書類が回ってきます。これらの承認処理だけに注力できればよいのですが、現実にはそうもいきません。ほかの業務を遂行しつつ処理を行うため、決裁すべき申請がどんどん積み上がってしまうのです。このような状況下では、処理を忘れてしまう事態が発生します。また、処理すべき書類があまりに多いと、どれを優先すべきかがわからなくなり、最初に回ってきた申請を後回しにしてしまう、といったことが起こります。
出先で対応ができない
重要なポジションを任されている責任者は、オフィスを離れることは珍しくありません。しかし、外出の頻度が多いと申請書類を受け取れず、申請者を待たせてしまいます。また、書類をもって外出したとしても、すぐに対応できるわけではありません。担当者に電話して「承認」もしくは「否認」と伝えられればよいのですが、あまり現実的ではないでしょう。手元に書類はあっても、承認に必要な印鑑を持ってきていない、次の決裁者に渡せない、といったケースも発生します。
不明点があって決定できない
申請内容に不明点があると、責任者は判断できません。このような場合、申請者や関係各所へ確認しなくてはなりませんが、すぐに申請者や関係者がつかまらないケースもあります。しかも、責任者のもとには次々と書類が回ってくるため、その申請にばかり時間をかけていては、ほかの書類の処理が滞ってしまいます。
否認・差し戻しの処理が面倒
否認する場合は、申請者に書類を差し戻す必要があります。場合によっては、なぜ否認理由を説明するので、必然的に時間を費やしてしまいます。また、申請者だけでなく関係各所に連絡しなければならない場合もあるため、手間がかかります。ワークフローシステムで承認・否認にかかる作業を円滑に
企業が抱える上記のような課題は、「 ワークフローシステム」の導入で解決できます。申請における承認・否認にかかる作業を円滑化したいと考えているのなら、ぜひ ワークフローシステムの導入を検討してみましょう。以下、ワークフローシステムについて解説します。ワークフローシステムとは
稟議のような申請・承認の流れを「ワークフロー」と呼びます。ワークフローシステムは、業務で発生する申請・承認の流れをICT化できるシステムです。さまざまなワークフローシステムがありますが、弊社が提供している「AppRemo(アップリモ)」は、申請・承認業務を自宅や外出先でも行え、多様な働き方に対応するシステムです。
AppRemoの特長1「申請が簡単」
過去の申請を複写して新規申請ができるので、似た内容で申請書を作成する場合は、効率的に作業を行えます。また、引用申請を使えば、別の申請書から情報を引用して新規申請ができるので、転記の手間も省けます。加えて、AppRemoは馴染みが深い Excelファイルで申請書を作成します。システムへの申請情報入力に不慣れな方でも使いやすく、マニュアルいらずで作業が進められる点が大きなメリットです。
AppRemoの特長2「承認が簡単」
承認すべき申請書類はシステム上で確認できます。自身に承認がまわってくると、承認依頼メールが届くので、漏れなく承認を進められます。もちろん、承認・否認はワンクリックで完了し、それぞれ次の担当者へ自動的に書類がまわっていきます。
AppRemoの特長3「処理状況が一目でわかる」
ワークフローシステムなら、現在誰の判断待ちなのかをシステム上で確認できます。進捗状況をリアルタイムでチェックし、必要に応じて担当者へ連絡が可能です。AppRemoは督促メール機能を備えており、これにより意思決定のスピードを速められます。AppRemoの特長4「速やかに不明点を解決できる」
AppRemoには、承認画面にチャット機能が備わっており、手軽に関係者とやり取りができます。申請内容に不明点があっても、チャットですぐに確認できるため、スムーズな意思決定が可能です。まとめ
申請や承認・否認のフローにおいて、申請者にも承認者にもさまざまな課題があります。それらの業務の効率化や改善を図りたいのであれば、ワークフローシステムの導入がおすすめです。今回ご紹介した「AppRemo」では、「1か月無料のお試しトライアル」や「ずっと無料で使えるフリープラン」をご用意しているので、まずは実際に操作いただき導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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- ワークフロー(申請業務)
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