Oracle Management Cloudとは?その機能や使い方について解説

 2021.10.15  株式会社システムエグゼ オラクルクラウドチーム

企業において多くの工数とコストを割いているのがITインフラの運用管理です。“ITシステムの自律化”を目指すオラクルの「Oracle Management Cloud」なら、これらの課題を解決へと導いてくれます。そこで本記事では、Oracle Management Cloudの機能や使い方について解説します。

Oracle Management Cloudとは?

近年、ITインフラの主流はオンプレミス型からクラウド型へと移行しており、クラウドファーストという概念も浸透しつつあります。そんななか、多くの企業において重要な経営課題となっているのが「ITシステムの運用管理」です。情報通信技術の発達によってインターネット社会となり、いまやITシステムの活用なくしてビジネスの発展はあり得ないと言っても過言ではありません。「Oracle Management Cloud」は、そんなITシステムの運用を高度化かつ効率化する、情報システム部門向けのSaaS型ソリューションです。

オラクルはデータベース管理システムの分野において世界トップシェアを誇るリーディングカンパニーであり、主にエンタープライズ向けのソリューション開発を手掛けています。なかでも近年注目を集めているのが、SaaS・IaaS・PaaSの全領域をカバーするクラウドサービスの「Oracle Cloud」です。Oracle Cloudは世界3大クラウドサービスと呼ばれる「Amazon Web Services」「Google Cloud Platform」「Microsoft Azure」に次ぐクラウド基盤として認知されつつあります。

Oracle Cloudは多種多様なソリューションによって構成されており、そのなかで特にITシステムのモニタリングや分析に特化した統合管理ソリューションが、Oracle Management Cloudです。組織内におけるITシステムの運用効率を最適化するためには、ITリソースの稼働状況を正確に把握しなくてはなりません。Oracle Management Cloudはオンプレミスやクラウドなどの環境を問わず、OSやアプリケーション、ミドルウェアなどのトラフィックやログを収集し、オラクル製品に限らずITシステムの利用状況をシームレスに分析することができます。

また、データベース管理システムの「Oracle Database」や「Oracle Autonomous Database」、またはオラクル製品のシステム環境を管理する「Oracle Enterprise Manager」などと連携し、構造化データ・非構造化データを集約して一元的に管理するといった運用も可能です。それにより、ITシステムのパフォーマンス管理やキャパシティ分析、アプリケーション性能分析やセキュリティインシデントの検知、障害の未然防止・早期解決などに寄与し、組織全体における業務効率の改善と労働生産性の向上を実現します。

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Oracle Management Cloudの主な機能

先述したように、Oracle Cloudはさまざまソリューションが搭載されており、その1つであるOracle Management Cloudもまた複数のソリューションによって構成されています。ここからは、Oracle Management Cloudを構成する代表的なソリューションやその機能について見ていきましょう。

Application Performance Monitoring

「Application Performance Monitoring」は、エンドユーザーからアプリケーション・ログまで、ITシステムのパフォーマンスを深く把握できるPaaS型のソリューションです。アプリケーションの問題を迅速に見つけ、修正するのに必要な情報を開発および運用チームに提供します。

Infrastructure Monitoring

「Infrastructure Monitoring」は、オンプレミス環境とクラウド環境におけるITシステムの稼働状況を継続的に監視するソリューションです。ITインフラ全体の包括的なビューを提供・監視し、差し迫った問題に対して、迅速に対応できるアラート体制を構築します。

Log Analytics

「Log Analytics」は、各種ログを集約し、機械学習機能を使って分析することで問題点を提示します。Oracle Databaseのログだけでなく、LinuxのセキュアログやApacheのSSLアクセスログなど、さまざまなログを収集できるという特徴を備えたソリューションです。

IT Analytics

「IT Analytics」は、さまざまなITシステムの利用状況を横断的に分析し、必要となるリソースを予測してくれるソリューションです。ITシステムのパフォーマンスや可用性を包括的に把握し、定量的なデータ分析に基づく意思決定や経営判断の迅速化に寄与します。

Configuration and Compliance

「Configuration and Compliance」は、オンプレミス環境とクラウド環境を横断的にモニタリングし、ITシステムの脆弱性を検知・評価します。マルウェアや不正アクセスなどの脅威を自動的に検知し、機械学習を通じて構成異常を判別すると同時に、自動的に修復する点が大きな特徴です。

Security Monitoring and Analytics

「Security Monitoring and Analytics」は、オンプレミス環境とクラウド環境における各種ログやセキュリティ情報、ユーザーの利用状況などを総合的に解析することで、サイバー攻撃や不正プログラムなどによる異常を検知するソリューションです。仮に不正アクセスによってシステムを変更された場合でも、自動的に修復する機能を備えています。

Oracle Management Cloudの使い方

ここからは、Oracle Management Cloudのインスタンス作成手順について見ていきましょう。

  • Oracle Cloudのアカウントにサインインする
  • 次に「Oracle Cloud Infrastructure」にサインインし、「プラットフォーム・サービス」から「Management Cloud」をクリックする
  • 「Create Instance」をクリックする
    任意の名称を入力することでインスタンスが作成される

その後は、インスタンス管理ページのコンソールからライセンス・エディションの割当て、Oracle Management Cloudエージェントのダウンロード、エンティティの追加などのタスクを実行します。そして、複数のグループやユーザーで環境を共有するために、新たなユーザーに権限を割り当ててインスタンスを作成しましょう。

まとめ

企業にとってオンプレミス環境やクラウド環境に散在するITシステムの効率的な運用管理は重要な経営課題の1つです。企業が新たな市場価値を創出していくためには、ITリソースの運用管理を最適化し、限りある経営資源を有効的に活用していかなくてはなりません。Oracle Management Cloudは、ITシステムに関するあらゆる情報を集約して一元管理し、可視化することで組織全体の業務効率の改善と労働生産性の向上に貢献します。

ITインフラの運用管理における課題を解決し、市場における競争優位性を確立するためにも、Oracle Management Cloudをぜひ活用してみてはいかがでしょうか。現在、Oracle Cloudの導入、もしくはシステム環境のクラウド移行をご検討されている方は、システムエグゼの導入支援サービスの利用をぜひご検討ください。当社は、ITシステムやパッケージソフトの開発・販売を行っており、Oracle Cloudに関して高度な知見を備えています。Oracle Cloudの導入支援サービスについて詳しい情報を知りたい方は下記URLをご覧ください。

https://solutions.system-exe.co.jp/oracle-cloud

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