クラウドへのOracle Databaseのデータ移行で検討すべきポイント

 2024.08.05  株式会社システムエグゼ オラクルクラウドチーム

昨今、企業のクラウド化が急速に進んでいます。

運用中のOracle DatabaseをOracle Cloudに移行したいが、何を検討すればよいのかが明確でないため難しいという方向けに、具体的な手法と移行のポイントをご紹介します。

Oracle Cloudへのデータベース移行で検討すべきポイント

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Oracle Cloudとは

Oracle Cloudは、IaaS、SaaS、PaaSなど50以上のサービスを提供するパブリッククラウドサービスで、Oracle Databaseが最適に動くようにカスタマイズされたクラウド環境です。
しかし、Oracle Cloudの本質は、Oracle Databaseを最適に動かす環境としてだけではなく、複合的なサービスを統合した企業向けサービスと言った方が正しいでしょう。

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Oracle Cloud へのデータベース移行の検討ポイント

Oracle Cloudの概要を理解していただいたところで、本題のOracle Cloudへのデータベース移行の検討ポイントをご説明します。
移行については様々な方法が用意されています。この方法を正しく選択することが重要です。

移行方法検討のために収集すべき情報

以下の情報を収集することで、移行先に最適なデータベースサービスが選定できます。

  • 移行元のデータベースのバージョン
  • データベースのキャラクタセット
  • 索引を含むデータのサイズ
  • 許容できるシステム停止時間の長さ
  • ネットワークの帯域幅
  • Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の各サービスの特徴や制限

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Oracle Database Cloud Servicesの種類

Exadata Cloud Service

OCI上でOracle のExadataを利用できる占有型サービス。

DBCS(Virtual Machines/Bare Metal)

OCI上でOracle Databaseが利用できるサービスで、占有型と共有型が存在する。

Autonomous Database(ADW/ATP)

Exadata上のデータベースを安価で利用できるフルマネージドサービス。

Oracle Cloudへのデータベース移行方法の種類

移行方法を検討する際、どのような方法が用意されているのかを把握することが重要です。メジャーな方法は下記になります。

※詳細な移行手順や移行方法については以下を参照してください。

参考ページ: https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Database/Tasks/migrating.htm

Data Pump

Oracle Databaseの標準機能であるData Pumpを利用して、データを移行させる方法。
Data Pump Exportにより移行元データを取得し、取得したエクスポートデータをOracle Cloudへ転送する。
移行先のデータベースへData Pump Importによりデータを移行する。

トランスポータブル表領域

表領域セットを元にデータを移行する方法。
Oracle Databaseの標準機能である移行元データベースでトランスポータブル表領域セットを作成し、表領域セットをOracle Cloudへ転送する。

Maximum Availability Architecture(MAA)

Golden GateやData Guardなどのリカバリ機能などを使用し、論理、物理など様々な形式で移行する方法。使用するためには追加でコストが必要になる。

移行方法の選び方

移行方法を選択する際は、移行にかかるコストや、スキル・OCIの習熟度などから総合的に判断する必要があります。

1つの指標として、上述の移行方法を、移行コストとシステム停止時間を基準に3段階(〇、△、×)で評価しました。

  Data Pump トランスポータブル領域 MAA
移行に必要なコスト ×
システム停止時間 ×

一般的には、標準機能で利用可能なData Pumpとトランスポータブル表領域が選択されるケースが多いです。

一方、ミッションクリティカルな場合にはMAAを使用することで、移行時に追加コストは発生しますが、停止時間をかなり短くすることができます。
移行要件により移行方法を選択することがポイントと言えるでしょう。

まとめ

Oracle Cloudへのデータベース移行の際は、現在の環境に合わせた移行先のサービスの決定と、適切な移行方法の選択が検討すべきポイントであると言えるでしょう。
また、2019年にリリースされた無償の新製品Zero Downtime Migration(ZDM)が利用可能な場合は、ベストプラクティスとなっていくことが想定されるため、検討すべき移行方法の1つになっていくと思われます。

当ブログがデータベース移行を検討している皆様の一助となれば幸いです。

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