Oracle Cloud Infrastructure EventsとはOracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)のイベント発生時にメールで通知してくれる機能のことです。
本記事では「Oracle Autonomous Database」(自律型データベース)における通知設定方法と実際のメール画面をご紹介します。
Oracle Cloud Infrastructure Eventsとは
OCIサービスではあらゆる動作においてイベントを発行しており、これらはリソースの変更を示す構造化メッセージです。
イベントには、リソースのライフサイクル状態の変更やリソースに影響するシステム・イベントがあります。
例えばバックアップまたはリストア操作が開始または終了すると、Autonomous Databaseでイベントが発行されます。
Oracle Cloud Infrastructure Eventsを使用すると、通知を受信したり、他のタイプのイベントの自動化を実行したりすることができます。
Oracle Cloud Infrastructure Eventsの設定方法
前提条件として、テナンシ管理者としてコンソールにログインし、ユーザー、グループ、イベントのIAMポリシーを作成する必要があります。
ルールを操作するユーザーに権限がない場合、ユーザーを配属するグループに以下のポリシーを設定します。
ユーザーにコンパートメントのリソースへの検査アクセス権を付与
allow group <RuleAdmins> to inspect compartments in tenancy
ユーザーに定義済のタグへのアクセス権を付与し、フィルタ・タグをルールに適用
allow group <RuleAdmins> to use tag-namespaces in tenancy
ユーザーにストリーミング・リソースへのアクセス権を付与
allow group <RuleAdmins> to inspect streams in tenancy
allow group <RuleAdmins> to use stream-push in tenancy
allow group <RuleAdmins> to use stream-pull in tenancy
ユーザーにファンクション・リソースへのアクセス権を付与
allow group <RuleAdmins> to use virtual-network-family in tenancy
allow group <RuleAdmins> to manage function-family in tenancy
ユーザーに通知トピックへのアクセス権を付与
allow group <RuleAdmins> to use ons-topic in tenancy
ユーザーにイベントのルールに対する管理アクセス権を付与
allow group <RuleAdmins> to manage cloudevents-rules in tenancy
イベント通知設定
1. OCIコンソールのハンバーガーメニューから 「開発者サービス」の「通知」を選択します。
2.「トピックの作成」をクリックし、必要事項を入力後「作成」をクリックします。
3.作成したトピックの名前リンクをクリックしトピックの詳細画面を表示し、「サブスクリプションの作成」をクリックします。
4.「サブスクリプションの作成」画面で以下の項目を入力し、「作成」をクリックします。
- プロトコル:電子メールを選択
- 電子メール:通知先となるメールアドレスを入力
※ここではデフォルトの電子メールアドレス宛に通知するよう設定を行います。
サブスクリプションを作成するとPENDINGステータスになります。
5.設定したメールアドレスにOracle Cloudから確認メールが送信されるため、メール内のリンクURLをクリックします。
リンクをクリックすると以下の画面が表示されます。
6.再度コンソール画面に戻ると、通知先の確認が完了したためACTIVEのステータスに変化しています。
これでメール通知の設定は完了です。
イベントの監視
ルール作成
OCIではメトリック監視とは別に、対象のリソースにあらかじめ指定されたイベントが発生した際に通知やストリーミングなどのアクションを設定することが可能です。
1.OCIコンソールのハンバーガーメニューから「監視および管理」の「ルール」を選択します。
2.「ルールの作成」をクリック、以下の項目を入力し「ルールの作成」をクリックします。
表示名:任意
説明:任意
ルール条件
条件:イベント・タイプ
サービス名:Database
イベント・タイプ:Autonomous Database - Information
アクション
アクション・タイプ:通知を選択
通知コンパートメント:現在使用しているコンパートメント
トピック:先ほど作成したトピックを選択
上記の手順に沿って、Autonomous Databaseに対してイベント・タイプ「Autonomous Database - Information」のルールを作成した際、実際に通知されるメールのサンプル画像が下記になります。
補足
Autonomous Databaseにおけるイベント・タイプ一覧
今回は上記のイベントを設定していますが、他にも数多くのイベントを設定することが可能です。
設定できる【サービス】、【イベント・タイプ】の一部を抜粋してご紹介します。
【サービス】※一部を抜粋
- Operator Access Control
- ServiceMesh
- Data Safe
- Badgets
- Identity
- Application Configuration
- Data Flow
- Compute
- File Storage
- Cloud Guard
【イベント・タイプ】※一部を抜粋
- Autonomous Database – Create End
- Autonomous Database – Disable Dataguard Begin
- Autonomous Database – Disable Dataguard End
- Autonomous Container Database – Restart Begin
- Autonomous Container Database – Restart End
- Autonomous Container Database – Restore Begin
- Autonomous Container Database – Restore End
おわりに
Oracle Cloud Infrastructure Eventsの通知設定とイベント・タイプの自動化についてご紹介しました。
OCIでは今回紹介したサービス以外にもさまざまなサービスを提供しています。
また、システムエグゼはOracle Cloudに関して多くの導入実績があります。
Oracle Cloudの導入・移行をご検討される際には、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。
- カテゴリ:
- エンジニアリング