DX化などが推奨されている昨今、エンジニア不足が深刻です。そのため、社内のデータを活用できていない企業も多いでしょう。
フルスクラッチでデータ連携ツールを作成するにもコストがかかるため、そうした企業では、できれば既存のツールやシステムで解決したいと考えているかもしれません。そうした問題の解決を目指し、おすすめのデータ連携ツールやシステム8選をご紹介します。
データ連携ツールはどう選ぶ?
データ連携ツールにはEAIとETLの2種類が存在します。EAIツールは「エンタープライズアプリケーション統合(Enterprise Application Integration)」の略称です。ETLは、Extract、Transform、Loadの頭文字をとって命名されています。
ツールを選ぶポイントは、大きく3つになります。
- 自社が接続したいシステム・アプリに対応しているか
- 自社のデータ量や複数処理に応じた処理能力があるか
- 使いやすいユーザインターフェースになっているか
特におすすめする3つのデータ連携ツール
8つのツールの中でも、特におすすめするデータ連携ツール「MotionBoard」「DataSpider Cloud」「ASTERIA Warp」の3つを見ていきましょう。
多彩な表現を生み出す「MotionBoard」
MotionBoardは、ウイングアーク1st株式会社が提供する国産のビジネスインテリジェンスツールです。日本オラクル社のOracle Autonomous Data Warehouseを利用して、サービス提供しています。
MotionBoardはさまざまなデータベースとの接続が可能となっているだけではなく、多様なファイルとも連携が可能です。また、分析結果は多くの情報とリアルタイムにつながっており、ダッシュボード上に多彩なデータを表示します。
「Oracle Cloud」を活用した次世代データ分析サービスは、データドリブンを加速させることができるでしょう。効果的な分析だけではなく、多彩なデータの確認を希望する場合は、利用を検討するのが良いでしょう。
MotionBoardのクラウド版なら、導入のための初期費用は10万円、月額費用は3万円からとなっています。試用することはできませんが、デモサイトが存在しておりダッシュボードの体験が可能です。
URL:https://www.wingarc.com/product/motionboard/index.html
細やかなデータ変換を可能にする「DataSpider Cloud」
DataSpider Cloud(データスパイダークラウド)とはHULFTが提供するクラウド型のデータ連携プラットフォームです。
特徴はGUIで簡単操作を実現し、変換ができることでしょう。変換コードを記述することなく、DataSpider Cloudのアダプターが変換を行ってくれます。また、多様なデータフォーマットに対応しており、変換も可能なことから、専門知識がなくても利用が可能です。
費用面ではサービス申込費用は60万円、月額費用はグレードが存在しており、Entryレベルで12万円、Basic、Advanceとグレードが上がるごとに価格も変動します。試用はありませんが、DataSpider Servistaというサービスを体験することが可能です。
URL: https://www.hulft.com/software/dataspider
ノーコードで連携を自動化する「ASTERIA Warp」
ASTERIA Warp(アステリア ワープ)とはアステリア株式会社が提供する、ノーコードでデータ連携を行うミドルウェアです。
ASTERIA Warpはノーコードによって業務を自動化し、構築の高速化を実現することができます。拡張性も非常に多く、再利用性が高いことで汎用性も高い製品です。
サブスクリプションであるこの製品には初期費用がありません。「ASTERIA Warp Core」は月額3万円から、「ASTERIA Warp Core +」は月額6万円からとなっています。さらに上のランクは別途相談が必要です。また無料体験期間が存在しており、ASTERIA Warpを体験することができるでしょう。
URL:https://www.asteria.com/jp/warp/
まだまだあるデータ連携ツール
網羅するような多彩さ、活用しやすい細やかさ、そして取り扱いやすさを考慮した3つのツールについて紹介しました。ここまで紹介したツール意外にもさまざまな利点を持ったデータ連携ツールが存在しています。残り5つのツールも理解していきましょう。
Business SPECTRE
Business SPECTRE(ビジネス スペクトル)とは株式会社電通国際情報サービス(略称 ISID)が提供する、SAPのERPデータ連携フレームワークです。
主な機能として、Business SPECTREはSAPのような独特な構造にも対応しており、容易にデータを抽出することが可能となっています。
製品はコスト削減などが行われており、導入費用などはお問い合わせなどから見積もりをすることで導入が可能です。
URL:https://erp.isid.co.jp/solution/sap-bi-businessspectre/
Informatica Power Center
Informatica Power Center(インフォマティカ パワー センター)とはソフトウェア開発会社であるInformaticaによって提供されるエンタープライズデータ統合プラットフォームです。
ETLツールであり、データ連携に必要なさまざまな機能を搭載しています。導入費用については、問い合わせから確認を行うことが可能です。無料体験が可能になっているため、Informatica Power Centerを体験することができるでしょう。
URL:https://www.informatica.com/jp/products/data-integration/powercenter.html
Qanat 2.0
Qanat 2.0(カナート)とはJBアドバンスト・テクノロジー株式会社によって提供されるデータ連携ツールです。
Qanat 2.0特徴は、開発・運用コスト削減やデータ資産の有効活用、自動化といった機能を持っています。価格帯は1サーバーあたり年額150万円です。基本機能のみであり、その他アダプターなどといった機能はオプションで追加することになり、別途費用がかかります。
URL:https://www.jbat.co.jp/products/data/qanat_20/index.html/
Talend
Talend(タレンド)とはTalendから提供されている、ETLです。特徴は基本的なETLを抑えています。システムに依存しないユーザーライセンスによってコストを平準化することが可能です。また、ノンプログラミングによってシステムやサービスの連携を簡単に実現することができます。
Talendには4種類のプランが存在しており、導入費用などは営業との連絡をとって見積もりを行うのが良いでしょう。無料試用版が存在しているため、機能を試すことが可能です。
URL:https://www.talend.com/jp/
Waha! Transformer
Waha! Transformer(ワハ トランスフォーマー)とはユニリタによって提供されている、純国産ETLです。データ変換と加工の処理をテンプレート化することで、処理時間を削減することができるのが特徴となっています。
Waha! Transformerには4種類のエディションが存在しており、年額型だけではなくイニシャルとランニングコスト希望する場合は相談することで調整することが可能です。また、無料体験版も存在しており、機能を体験することができるでしょう。
URL:https://waha-transformer.com/
まとめ
データ連携ツールについて8つの製品を紹介してきました。今後データ連携から機械学習を用いた情報の活用までを行いたいと、そう考えている場合は「MotionBoard」を選択するのが良いでしょう。
「Oracle Cloud」と連携した次世代データ分析サービスの利用によって、データを効率よく活用することを可能にすることができます。スムーズな情報連携のために検討してみることをおすすめします。
- カテゴリ:
- データ活用
- キーワード:
- データ連携