データ分析・可視化ができる!今注目のOracle Analytics Cloud とは?

 2021.10.15  株式会社システムエグゼ オラクルクラウドチーム

近年「データドリブン」などの概念が注目されるなど、ますますビジネスアナリティクス(BA)の重要性が増しています。本記事ではBAの概要やメリットについて解説すると共に、BAを成功に導くツール「Oracle Analytics Cloud」について紹介します。

これからの時代に求められるビジネスアナリティクス(BA)とは

ストレージ技術やAI技術などの発展により、ビッグデータの活用が一般的に普及しつつある現在、「ビジネスアナリティクス(BA)」が以前にも増して注目を集めています。以下では、BAの概要について解説していきます。

ビジネスアナリティクスについて

BAとは、ビッグデータを対象に「データマイニング・予測分析・統計分析」などを用いて分析を施し、有用な情報を抽出することで、トレンド予測や実行プロジェクトの成果予測などを行う業務のことです。または、そうした業務用のツールを指してBAと呼ぶこともあります。

BAを活用する企業は、経験や勘だけでは明らかにできない、有益な法則をデータの中に発見することで「未来」を予測します。このように、データ分析・予測に基づいて、ビジネス上の的確で柔軟な意思決定を行うことが、可能となるのです。

BAとBIの違い

BAと混同されがちな概念としては「ビジネスインテリジェンス(BI)」が挙げられるでしょう。BIは、データを収集・分析し、その分析結果をレポートやグラフなどわかりやすい形で再表示するためのツールです。

BIも「データを分析し、経営判断に役立つ情報を提供する」という点はBAと同様です。しかしBIは「過去」に何が起こったのか、そして「現在」何が起こっているのか可視化することを重視しています。他方、BAは現状の分析結果を基に、企業が「未来」に取るべき戦略やアクションまでをもツールが提案してくれます。そこに両者の大きな違いがあることを覚えておきましょう。

経営判断に有用なデータを提示するに留まるBIに対して、有効な経営判断そのものまで提示してくれるBAは、一般にBIの発展形として捉えられます。

ビジネスアナリティクスで得られる効果

さまざまな方法や目的で、BAをビジネスにおける問題解決や意思決定に役立てることが可能です。

まず、BAはあらゆるソースのデータを分析することで、ビジネスの現状を詳細に可視化します。また、機械学習や予測分析を通して、データの背後にあるルールや傾向を明らかにすることも可能です。

つまりBAを活用することによって企業は、消費者やその行動に関する新たな発見を得たり、将来のトレンドを予測したりして、どのような施策を実行すれば収益・生産性・効率性を向上できるか絞り込めるのです。基本的にはこのように、売上上昇や業務効率化などに寄与する大きな効果が望めます。

ビジネスアナリティクスのこれから

BAは市場的にも機能的にも将来性の高い分野です。
ミック経済研究所が2020年11月に公表した調査結果によれば、BAの市場規模は年々増加傾向にあり、2020年度の市場規模は3,977億円と、対前年度比で114.2%増加する見通しです。さらに、2025年度には7,368億円規模に拡大すると予想されています。

また、IoT技術やクラウドサービスなどの発展と共に、BAの基盤とも言えるデータの収集・保存方法はさらに進化していくことでしょう。データ分析の質についても同様で、多種多様なデータが充実しつつ、AIも進化していくため、BAの高精度化・自動化はより加速していくと予想されています。

上記のことから、今後、経営戦略を立てる際にBAを活用する企業はますます増加していくことが見込まれているのです。

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ビジネスアナリティクスを成功に導く「Oracle Analytics Cloud」

このように現在ますます注目度を上げているBAですが、その隆盛の一端を担っているのが、「Oracle Analytics Cloud」です。Oracle Analytics Cloudは、2014年に発表されたパブリック・クラウド・サービス(PaaS)で、そのユーザーは既に全世界で1000社以上も存在します。以下では、Oracle Analytics Cloudの概要を解説していきます。

Oracle Analytics Cloudとは

Oracle Analytics Cloudは、スケーラブルでセキュアクラウドベースの分析ソリューションです。組織全体のデータを分析できます。

Oracle Analytics Cloudは、企業の持つあらゆるデータ・ソースからのアクセスを合理化、そして組み込み済みの機械学習と人工知能を利用して、組織全体のデータを分析します。企業はこの分析結果から独自のインサイトを得られるので、データ駆動型の意思決定が実現されるのです。こうして効率的な組織成長へつながっていきます。

加えて、Oracle Analytics Cloudは接続性も優れており、モバイル・デバイスなどを利用して、どこからでもデータにアクセスできるのも魅力です。

Oracle Analytics Cloudは業界でもっとも包括的なアナリティクスサービスの1つであり、「Gartner 2021 Magic Quadrant」でビジョナリーに選出されるなど、業界トップのアナリストからも高い評価を得ています。

Oracle Analytics Cloudの主な機能

  1. データの可視化
    Oracle Analytics Cloudの拡張分析機能は、データを瞬時にグラフやチャートなどの視覚的にわかりやすい形に変換し、説得力のあるビジュアルデータを提供します。また、Oracle Analytics Cloudでは自然言語処理機能によって、テキストと音声による会話の検索や分析まで行えます。
    さらにレポートの自動生成機能も搭載されているので、ユーザーはレポートやプレゼンテーションの作成に充てる時間を節約し、より本質的なコア業務に集中できるでしょう。
  2. 高速で高度な予測分析
    Oracle Analytics Cloudでは組み込み済みの機械学習を活用し、簡単なパスの作成から予測分析、レポート作成まで、一連のプロセスを自動的に行えます。Oracle Analytics Cloudに組み込まれた機械学習は、コーディングを必要とせずに、ワンクリックで予測分析を行えるのも強みです。Oracle Analytics Cloudの機械学習と人工知能を活用することで、ユーザーはすべての工程における効率と精度を最大限に高め、データ検出とセルフサービス分析を合理化できるのです。
  3. 分析結果の共有
    Oracle Analytics Cloudの分析結果とそのレポートは組織全体で簡単に共有できます。Oracle Analytics Cloudではレポートやプレゼンテーションの自動生成が可能で、ユーザーはこれによって時間と労力を節約しつつ、チームのコラボレーションを促進できます。

【エディション別】Oracle Analytics Cloudでできること

Oracle Analytics Cloud には「Professional Edition」「Essbase Edition」「Enterprise Edition」の3つの機能があります。以下では、それぞれのプランで利用できる主な機能や、サンプル・シナリオを、公式ガイドから引用して紹介します。

Professional Edition の機能とサンプル・シナリオ

Professional Editionでは、主に以下の機能を利用できます。

【機能】

  • データの管理
  • ビジネス・アナリティクス・アプリケーションおよびデータ収集のためのプロセスの作成
  • 提供するデータに関する洞察を発見
  • インタラクティブなデータ・フローを通じたデータの準備
  • 文法ベースのビジュアル化によるデータの探索
  • 部門または組織内のビジネスアナリティクスの調整
  • Oracle Analytics Day by Dayモバイル・アプリケーションを使用

【サンプル・シナリオ】

  • セルフサービスのデータ分析
  • 分析コンテンツの分散と共有
  • データの収集と連結
  • モバイル・デバイスからのデータへのアクセス

Essbase Editionの機能とサンプル・シナリオ

Essbase Editionでは、Professional Editionのすべての機能に加え、主に次のことも実現できます。

【機能】

  • データの探索と複製
  • 摂取、変換、および永続性を含むスケーラブルなデータ・フローを作成する
  • Apache SparkまたはOracle Database Cloudを使用してデータ・フローを実行
  • キューブ・デザイナを使用して、Microsoft ExcelからEssbaseアプリケーションを作成および管理
  • ドリルスルー、データ・ロードおよびディメンション・ビルド用の接続およびデータ・ソースの作成
  • 共同データの収集、シナリオの作成およびSmart Viewを使用したwhat-if分析の実行
  • 透過パーティションとレプリケート・パーティションの作成

【サンプル・シナリオ】

  • Data Lakesを探索する
  • Data Lakesのデータを複製する
  • Excelからのキューブの作成と管理
  • ソースへのドリルスルー
  • What-if分析の実行
  • Forecast
  • Data Visualizationとの統合

Enterprise Editionの機能とサンプル・シナリオ

Enterprise Editionでは、Professional EditionとEssbase Editionのすべての機能に加え、さらに次のことも実現できます。

【機能】

  • エンタープライズ・ビジネス・インテリジェンス環境でのデータ・モデル、レポート、およびアナリティク・ダッシュボードの構築
  • 企業データからピクセルパーフェクト・レポートを設計して公開
  • 既存のオンプレミス環境からのコンテンツの移行
  • さまざまなデータ・シナリオをテストする感度分析を実行
  • Oracle Analytics Day by Dayモバイル・アプリケーションを使用
  • オンプレミスのデータ・ウェアハウスへのライブ接続および最適化された接続を維持

【サンプル・シナリオ】

  • ビジネス・インテリジェンス・データ・モデルの構築
  • エンタープライズ・ビジネス・インテリジェンスのレポートおよびダッシュボードの作成
  • ピクセルパーフェクト・レポートの公開
  • オンプレミス・ビジネス・インテリジェンスの移行
  • モデル・データビジネスアナリティクス分析
  • ビジネスアナリティクスの分析

まとめ

本記事ではビジネスアナリティクス(BA)の概要の解説と、効果的なBAを実現するツール「Oracle Analytics Cloud」を紹介しました。BAは企業に蓄積されたデータを予測分析し、ビジネスにおける意思決定に有用な情報を提供します。データ駆動型の経営手法を導入する企業が増える中、BAは将来的にますますビジネスに活用されていくことでしょう。BAの活用を視野に入れているならば、ぜひOracle Analytics Cloudの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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