この記事ではOracle Cloudのシェア率をクラウド市場におけるほかのクラウドサービスのシェア率と比較して、紹介します。またOracle Cloudの特徴や導入のメリット、人気クラウドサービスとの違いについても解説します。
クラウドインフラ市場のシェア率
2025年第3四半期のクラウドインフラ市場はアメリカの調査会社Synergy Research Group調べによると、アマゾン社のAmazon Web Services(AWS)がシェア率のトップと発表されています。AWSのシェア率が約29%、2位はマイクロソフト社のMicrosoft Azure(Azure)でシェア率は約20%です。前年度と比較するとAWSが2%減少し、Azureは逆に2%シェア率が増加しました。
続いて3位はグーグル社のGoogle Cloud Platform(GCP)で約14%、4位はアリババ・グループの提供するAlibaba Cloudで約4%、5位はオラクル社のクラウドサービスOracleCloudで約3%です。クラウドプロバイダーは、この上位5社だけで実に市場の約70%を占めています。6位以降のクラウドプロバイダーにはSalesforce、Neoclouds、IBMなどがあり、上位5社と比較すると6位以降のクラウドプロバイダー間でシェア率に大きな差は見られません。
プロバイダーの成長率はグーグル、マイクロソフトが顕著です。伸び率を維持している企業はマイクロソフトとグーグル、オラクル、Neocloudsの4社で、Oracle Cloudは約3%のシェア率ですが、市場が成長しているなかでシェア率を維持している点から実際の利用者は増加していると言えるでしょう。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)とは?
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)とは、オラクル社が提供している企業向けのパブリッククラウドサービスです。Oracle Cloudがオラクルのクラウドサービス全体を指すのに対し、OCIはその中核となるITインフラ基盤を指します。クラウド上で50以上ものアプリケーションが使用でき、社内にサーバーを構築するオンプレミスとは異なり、サーバーなどの機器の購入・構築が不要なため、導入時のコストが抑えられます。OCIでは、オンプレミス環境からクラウド環境へ移行した場合でも、同じ操作で同様の技術を利用できるのが特徴です。
OCIでは、自社データセンター内またはパブリッククラウドで、インフラストラクチャサービス、プラットフォームサービス、データベースソフトウェアを使用できます。さらにデータベースは完全自己稼働のため、日常的な保守業務も削減可能です。オンプレミスシステムとの連携も可能で、オンプレミスの良さを残しながらクラウド環境が利用できるのが魅力でしょう。
Oracle Cloud Infrastructure導入のメリット
OCIは、コストパフォーマンスが優れていたり、オンプレミスからクラウドへ迅速に移行したりできるメリットがあります。こうしたOCI導入のメリットについて詳しく説明します。
優れたコストパフォーマンス
OCIは、オンプレミスの高性能コンピューティング能力を、クラウド上で利用できるサービスです。安定して利用できる環境が特長のIaaSや、セキュリティの自動化やパフォーマンスを向上させる自律型サービスによる運用の効率化、また50を超えるアプリケーションから選べる豊富なアプリケーションサービスが利用できます。こうした既存のオンプレミス環境と同様レベルのパフォーマンスの高さがOCIの導入メリットと言えるでしょう。
OCIは、上記のように高品質のサービスを提供してくれるにも関わらず、AWSやAzure、GCPなど、ほかのクラウドプロバイダーよりも低価格で利用できるコストパフォーマンスを誇っています。それゆえ、コストを抑えたい、コストカットを考えている、といった企業に特におすすめです。
クラウドへの迅速な移行
通常のオンプレミス環境からクラウド環境への移行は、リスクも伴うため簡単ではありません。しかし、OCIには、VMware仮想マシン、データベース、データ連携など、移行対象や要件に応じて活用できるさまざまな移行サービスが用意されています。これらを適切に組み合わせることで、移行作業を効率化し、業務への影響を抑えたスピーディーな移行を実現できます。
例えば、VMware仮想マシンの移行はOCVS(Oracle Cloud VMware Solution)や、データベースの移行はZDM(Zero Downtime Migration)、OCI Golden Gateサービスを使用することで、スムーズに移行を実現することが可能です。
また、オンプレミス環境を残してOCIを導入したり、オンプレミスシステムとOCIをWAN網で接続したりする構築も可能です。パブリッククラウド導入後、クラウド環境とは別にこれまでと同様にオンプレミス環境も利用できるというメリットもあります。
このようにOCIは、移行対象や要件に応じたサービスを選択・組み合わせることで、さまざまな移行方式に対応し、効率的な移行を実現できるのが魅力です。
人気クラウドサービス・料金を比較
ここからは、OCIと、AWS・Azure・GCPといった人気クラウドサービスの特徴、料金を比較していきます。
【OCI】
オラクル社が提供するパブリッククラウドサービスです。同社のオンプレミス環境からの移行がスムーズに実現することに加え、クラウドへ移行した後もオンプレミス環境と同じ環境で利用可能です。このため、移行が非常にスムーズという大きな特徴を持っています。
なお、料金は従量制と年間クレジット制から選べます。さらにオンプレミスで所有しているライセンスを持ち込むことで料金を抑えることができます。
【AWS】
世界中で利用可能なアマゾン社のパブリッククラウドサービスです。ストレージ機能、ビッグデータ解析、アプリケーションサービスなど豊富なサービスが利用できます。料金は、従量制と定額制から選べて、前払いで支払うほど料金の割引率が高くなります。
【Azure】
世界140ヶ国で利用可能な、マイクロソフト社が提供しているパブリッククラウドサービスです。Microsoft 365などMicrosoft製品を使用する場合に使いやすいなどといったメリットがあります。料金は従量制ですが、前払いなどで大幅に料金が割引できるサービスも用意されています。
【GCP】
世界200以上の国と地域で提供されているグーグル社のクラウドサービスです。Google検索やGoogleマップなど、グーグル社の各サービスと同じ高性能で高いセキュリティのインフラを利用できます。またグーグル社製品との連携に優れている点も魅力です。料金は、従量制と定額制があり、継続利用割引、確約利用割引などの割引も活用できます。
まとめ
クラウド市場は近年大幅に成長しています。人気のクラウドサービスにシェア率の大きな変化はありませんが、少しずつ伸びているクラウドサービスも存在します。
クラウドサービスのなかでも、OCIは堅実に現在のシェア率を維持しているビジネス向けのサービスであり、さらなるシェア率のアップも期待されています。
OCIは、「既存のオンプレミス環境からクラウド環境への移行をスムーズに進められる」「低価格で高速な利用環境が提供されている」など、高いコストパフォーマンスが特徴です。クラウドサービスにはさまざまな特徴や料金体系があるので、使いやすさやコストパフォーマンスなどをしっかりと比較し、ぜひ自社に合うクラウドサービスを探してみてはいかがでしょうか。
執筆者について
本記事は、株式会社システムエグゼ Oracle Cloud 専門部署のエンジニアが執筆しています。
私たちの実績
- 導入支援実績:70 社以上
- パートナー認定:Oracle CSP(Cloud Solutions Provider)認定取得
- 受賞実績:Best Cloud Integrator Partner of the Year 2022、Oracle Japan Award、2025 OCI Top Partner Engineers 等
- 技術検証:OCI 上での VMware ソリューション、Database-Azure 連携など多数
メッセージ
OCI 導入プロジェクトで培った実践的なノウハウと技術検証データに基づき、社内の専門エンジニアや技術監修者による内容確認を経て執筆しています。正確性と再現性を重視し、読者の皆様が実務で活用できる情報をお届けします。
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