ペーパーレス化の導入事例とは?
成功させた会社には共通の理由があった(Vol.59)

 2021.09.22  株式会社システムエグゼ

業務のペーパーレス化は会社の永遠の課題であり、永遠の夢でもあります。ペーパーレス化が実現できれば、コストの削減、業務の効率化、そして働き方改革につながっていきます。ではどのように取り組めば、ペーパーレス化や電子化が実現でき、働き方改革へ導いていけるのでしょうか?ペーパーレス化を成功させた会社には共通の理由があったのです。導入事例を中心にペーパーレス化の実現方法について、解説していきます。

ペーパーレス化とは?ペーパレスとの違いは?

ペーパーレス化とは、社内の紙や書類だけでなく、取引先とやり取りされる社内外すべての紙媒体を電子化することです。そしてクラウドツールやパッケージシステム等のITを活用し、ペーパーレス化による業務改善と業務効率化を目指していきます。「紙がデータ」になれば、様々な組織改善やイノベーションにつながるわけです。

ここで、ひとつ疑問が沸きます。よく見ていると「ペーパーレス化」と「ペーパレス」と2つの種類の表現があります。この違いは何か意味があるのでしょうか?ズバリ申し上げると、「ペーパーレス化」と「ペーパレス」に違いはありません(笑)。「ペーパレス化」や「ペーパレス」と呼び方や表記が違うだけで、意味は同じなのです。本記事では「ペーパレス化」に統一して、解説をしていきます。

ペーパーレス化に取り組んでいる企業は年々、増えています。背景にはリモートワークやテレワーク、在宅勤務が増えて、出社が減ったことが挙げられます。「管理部門の誰かが毎日出社しないと会社の業務がまわらない状況」では、生産性はいつまでも向上しません。また電子帳簿保存法改正が2022年に迫っており、ペーパーレス化に取り組むことで、電子帳簿保存法に対応した決算処理を目指すことも理由の1つでしょう。確かにペーパーレス化が実現できれば、テレワークや電子帳簿保存法に対応でき、いいことづくめです!

しかし、ペーパーレス化の取組みはこれが初めてではないでしょう。どんな企業でも経営者が一度は指示したり、業務の効率化を目指すために、現場が主導で取り組んだことはないでしょうか?そして、一度はペーパーレス化に失敗し、とん挫したことはないでしょうか?

「なぜペーパーレス化に失敗したのか?」の理由は会社によって様々です。「目的が不明確で社員全員に浸透しなかった」、「ITツールの選定や運用に失敗した」などの失敗した理由を分析しても、問題解決にならないのではないでしょうか。そこで今回は「ペーパーレス化に成功した導入事例」をご紹介したいと思います。ペーパーレス化に失敗した会社から見れば「ペーパーレス化に成功した会社には、何か秘密があるかもしれない」と思うのは自然です。

会社の業務全般は非常に広いですので、「最も紙媒体の多い業務」に絞ってご説明していきます。それが「ワークフロー/申請・承認業務」です。「ワークフロー/申請・承認業務」でペーパーレス化した導入事例を中心に、成功ポイントの秘密を紐解いていきたいと思います。

今使っているExcelフォーマットをそのまま簡単システム化! 申請・承認業務の効率化ならワークフローシステム「AppRemo(アップリモ)」

ペーパーレス化を成功させた導入事例1:JFE環境テクノロジー株式会社様

JFE環境テクノロジー株式会社(以下、JFE環境テクノロジー)は、全国の自治体が運営する都市ごみ処理施設などの環境保全施設向け運転管理、維持管理の事業を柱としている企業です。全国に42拠点があり、全社員700名規模の会社です。

その‘700名の規模’で「紙ベースの申請・承認業務」を行っていました。Excelを出力した紙ベースの申請書に、承認者の印鑑をもらい、本社に送っていたのです。42拠点から郵送し保管する手間と、過去申請ファイルを検索する依頼も増えており、ペーパーレス化は待った無しの状態でした。

そこでExcelフォームで運用できるワークフローシステム「AppRemo(アップリモ)」を導入することを決定しました。AppRemo導入の決め手になった理由は、各部門担当者で申請書フォームが作れ、社内ポータル機能でスケジュール共有や全社通知・ワークフロー通知が統合できることでした。

AppRemo導入により、紙文書は大幅に減らすことができました。これまで各拠点から宅急便で送られてきた申請書のヤマはゼロになり、各拠点からの問合せも劇的に減りました。これまで‘上司の机の上で止まっていた申請書’は、やっとなくなりました。ワークフローシステムで申請・承認状況がすぐに把握できるため、停滞する申請書を減らし、決裁のスピードアップにつながったのです。このように全社42拠点の紙文書をなくすことは、ペーパーレス化を現場のメリットとして感じてもらえました。「全社でペーパーレス化のメリットを体感できたこと」が成功事例の理由と言えるのではないでしょうか?

ペーパーレス化成功の導入事例2:株式会社ミヤザワ様

株式会社ミヤザワ様(以下、ミヤザワ)は段ボールメーカーとして高い品質を誇り、業務委託や派遣のアウトソーシング事業を顧客に提供しています。全国に18拠点があり、全社員1,600名規模の会社です。

現場はメールにExcelを添付して申請・承認業務を行っていました。メールやExcelで行うと、未承認の申請書が多くなり、行き違いやミスの申請書が増えている状況だったのです。そして承認された申請書は、管理部門が印刷して保管していました。その紙の数は膨大な量でした。このように非効率な作業やミスが多く、ワークフローシステムの再構築が急務な状態でした。

そこでExcelフォームで設計・作成できるワークフローシステム「AppRemo(アップリモ)」を導入しました。システム未経験者でも申請フォーム作成ができるため、情報システム部以外でも、誰でも簡単に作成できるようになりました。申請・承認ルートの自動化は、承認の滞留やヌケ・モレを撲滅でき、効率化につながったのです。

ワークフローシステムになれば、これまでの膨大な紙の申請書印刷がなくなり、紙が大幅に削減できます。紙が減るということは、ファイリングしていた手間も軽減できました。電子化ができた最大のメリットは「過去の紙の申請書を探す」という作業がなくなったことでした。このように全社18拠点をワークフロー化し、紙文書の印刷保管と探す作業をなくすことは、現場に大きなメリットを感じてもらえたのです。ミヤザワも「全社で取組み、現場にメリットを感じてもらえたこと」が、ペーパーレス化を成功させた導入事例の理由と言えるのではないでしょうか?

成功させた会社 共通の理由はこれだ!

ペーパーレス化に取組み、電子化を実現した企業の導入事例はいかがだったでしょうか?JFE環境テクノロジー様、ミヤザワ様のペーパーレス化の取組みについて、2つの共通ポイントがありました。

1つ目の共通ポイントは「全社でペーパーレス化に取り組むこと」 です。 この部門だけ、この業務だけ、をペーパーレス化するような中途半端な取組みでは、ペーパーレス化を推進することはできません。JFE環境テクノロジー様は42拠点、700名、ミヤザワ様は18拠点、1,600名の全社で一斉に取り組むことで、全社スケールでの効果を狙い、ペーパーレス化を実行したのです。拠点から本社に郵送していた手間やコスト、本社で保管や検索をしていた作業が大きく削減できる効果を出せたのです。

そして2つ目の共通ポイントは 「まず現場にメリットを感じてもらうこと」 です。本社や管理部門からメリットを感じるペーパーレス化はうまくいきません。まず現場からメリットを感じてもらい、次に本社や管理部門がメリットを得る流れで進めなければ成功しないのです。新しい申請書フォームの設計を現場で作成できることで、現場は迅速に新しい申請書を増やしていけるメリットを感じました。本社に保管してある過去の申請書を探してもらわなくとも、現場がワークフローシステムを介して申請書の検索ができることもメリットです。現場が求める「迅速化」に対応できているのです。

ペーパーレス化を成功させた会社には「全社で取り組む」「現場からメリットを感じてもらう」共通の理由があったのです。その他にもペーパーレス化の導入事例はたくさんあります。いろんな成功事例を参考にしてみて、ペーパーレス化を推進し、実現していきましょう。

ペーパーレス化を失敗した事例もヤマのようにあります。失敗事例からも学べることはあるかもしれませんが、ペーパーレス化に関しては、成功事例から学んでみてはいかがでしょうか?

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