山形県 鶴岡市様
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スクールバス運行の効率化・安全性向上をMaaSプラットフォームで実現
~鶴岡市における実証実験レポート~
- 鶴岡市概要
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人口:115,669人(2025年3月末日現在)
公立小中学校数:小学校 26校、中学校 11校
(2025年3月末日現在)
隣接自治体:酒田市、東田川郡庄内町、三川町、西村山郡西川町、新潟県村上市
URL:https://www.city.tsuruoka.lg.jp/鶴岡市は山形県の西部に位置し、内陸部と日本海に面した広大な市域を有します。
山地、平野、海岸線が調和する自然豊かな地域であり、農業が盛んです。
特に、米や果物、野菜の生産が主要な産業の一翼を担っています。
さらに、歴史的寺社や伝統行事が多く残り、地域独自の文化が育まれています。出羽三山をはじめとした3つの日本遺産は、全国最多に並ぶ数を誇ります。
- プロジェクト背景・目的
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- 過疎化・人口減少の影響により、公立学校の統廃合が進む中、児童・生徒の登下校においてスクールバスの利用が増加している。
- 近年、デジタル技術およびMaaS(Mobility as a Service)の活用が進む一方、スクールバス運行における具体的な効果検証は行われていなかった。
システムエグゼが開発したMaaSプラットフォームサービスを活用し、児童・生徒の登下校に伴う安全性向上およびスクールバス運行の効率化に関する課題を実証実験によって解明する。
プロジェクト概要


鶴岡市は毎年12月から降雪が始まり、年間平均降雪量は133ミリメートルとなる豪雪地帯です。山間部では積雪が1メートルを超える地域も多く、冬季は公共交通機関の遅延が発生することもあります。
同市では近年、過疎化や人口減少の影響から小中学校の統廃合が進み、スクールバスの登下校者数が増えていることから、児童・生徒の安全性確保が課題となっていました。
今回、MaaSプラットフォームサービスを用いて、児童・生徒の登下校に伴う安全性向上とスクールバス運行の効率化に対する課題の調査を目的に株式会社野村総合研究所様と合同で実証実験を約2カ月間行いました。
取り組み内容


- 期間: 2024年12月16日 ~ 2025年1月31日
- 対象エリア: 鶴岡第三中学校の送迎ルート
- 対象者: 鶴岡第三中学校在校生
- 取り組み内容:
- 専用アプリを導入し、バスの運行情報を表示、乗降状況の管理を実施
- バスに搭載したタブレット端末で登下校時にQRコードを読み取り、乗降情報・バス位置情報をリアルタイムに取得
- 保護者向けにリアルタイムマップのURLを配信
- 運行状況の可視化と分析のために運行データを取得
実施結果
実証実験の成果
- データ化の成功: 乗降時にQRコードを読み取る仕組みにより、各生徒の乗降情報が正確にデータ化され、システム上で管理できるようになりました。
- リアルタイムの運行情報: バスに搭載されたタブレット端末で得られた位置情報により、バスの運行状況がリアルタイムで把握でき、保護者の安心感につながりました。
- 運行データの分析: 実験期間中に取得した豊富な運行データは、今後のルートの最適化やサービス改善に有効な情報源となる見込みです。
今後の展開
本実証実験は、スクールバス運行のDX(デジタルトランスフォーメーション)化への第一歩として、大きな成果と学びをもたらしました。今後は以下の点に注力していきます。
- システム改善:
利用者や保護者からのフィードバックを反映し、より使いやすく、効果的なシステムへの改修を実施 - サービスの拡大:
MaaSサービスの活用により、教育現場や家庭の移動安全性および利便性の向上を促進 - 将来的展開:
今回の実証実験を基に、さらなる実証実験や本格導入に向けた計画を推進
今回の実証実験を通して、デジタル技術とMaaSを活用したスクールバス運行の効率化と安全性向上の可能性が示されました。今後、各関係者と協力しながら、より実用性の高いサービスを提供し、地域の交通インフラの改善に寄与していきます。

山形県 鶴岡市
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